9月最後の日曜日。
朝のジョギングを済ませ、シャワーを浴びてまったりした後、今度は
妻とプーとでタンジェの街を散歩してみる事にしました。
秋の気配が漂う季節になってはきましたが、昼間はまだまだ暑いくらい。
太陽が照りつける中、汗を拭き拭き目的も無いまま歩きます。

タンジェの街は、メディナの近くは急な坂道が多いのですが、それ以外
の地域では、結構ダラダラとした坂道になっています。
その軽くゆるい上り坂を歩いていると、サボテンの実をリアカー一杯に
乗せたお兄さんが、行商していました。
暑い中、お疲れ様です!

そこからまた暫く歩いて行くと、細い小路があるのですが、そこでは
毎週日曜市が開かれています。
このような市場は、街のあちらこちらにありますが、今回はこちらの
日曜市を覗いてみる事にしました。

棚一杯に並べられたフルーツ。

そしてこちらは「マルメロ」。
私は日本ではマルメロを見た事が無かったのですが、調べてみると
日本でも売られているようですね。
モロッコでは、タジンに入れて煮込み料理にするのがポピュラーな
ようです。
このように新鮮な野菜や果物を青空の下で見ると、尚一層美味しそうに
見えますね。

更に奥へ入って行くと、お客さんの数も増えていきます。
小路の幅が狭いにもかかわらず、道一杯に商品を並べているもの
だから、すれ違うのも容易ではありません。
モロッコでは、今年は10月5日から犠牲祭が始まります。
犠牲祭とは、ムスリムのクリスマスのようなもので家族親戚が一同
に介し、羊や山羊等の家畜を捌いて数日間食べ続けるというムスリム
の独特の祭りです。
この時期、お祭りを過ごすための資金が必要になることから、この
ような混雑している場所では、スリが横行する傾向にあるので、
いつにも増して、歩く時は尚一層の警戒が必要になります。

その犠牲祭で使う炭が、タジン鍋と共に売られています。

こちらはオリーブの漬物屋さん。
更には、今日本で話題になっている「塩レモン」も売られています。
モロッコではマルメロ同様、塩レモンもタジン鍋に入れて肉や野菜と
一緒に煮込むのが一般的です。

更に奥へ進むと、水揚げされたばかりの魚が並べられていました。
タンジェは地中海と大西洋に挟まれているため、新鮮な魚が
豊富に獲れるのです。

市場では野菜や魚だけでなく、毎日の食卓に欠かせない、焼き立ての
モロッコのパン「ホブス」も売られています。

そしてこちらも絶対に外せない、デーツの実。
一口にデーツの実と言っても、沢山の種類がありますね。

細い小路も終わりに近づき、それにともない市場もここまで。
通ってきた小路の方からは、いつまでも威勢の良い掛け声が響いて
いました。
この通りの先は、大通りに向かいます。

通りの角で、ソフトクリームの機械を発見。
この日は28℃前後まで気温があがり、暑かったのでソフトクリーム
がとても美味しそうに感じました。
値段を聞いたところ、1つ2ディルハムとの事・・・約22円!!
話のタネにと1つ購入しました。

合成甘味料たっぷりのいちご味。
日本のような滑らかさはないものの食べられなくはありません。
というか、暑かったので一気に食べてしまいました。
その後、メインストリートに出たのですが、しばらく歩いたところで妻が
「あの人、きっとスリ!」
とつぶやいたので、その方向に目をやると1人の初老のフランス人旅行者
の後ろをぴったり寄り添うように歩くモロッコ人青年がいました。
その次の瞬間、目の前で信じられない事が・・・。
モロッコ人の青年がフランス人旅行者のリュックサックに手を伸ばし
あっという間にリュックの中からカメラを盗み取ったのです。
回りには、沢山の人が歩いていましたし、車だって沢山走っています。
そんな中で、堂々と物を盗むなんて・・・
でも、誰も気づいていません。
と言うか、すられた本人も気づいていません。
その現場と私たちの距離は、3mもあったでしょうか。
とにかくそれを目撃した私は反射的に「ヘイ! ヘイヘイ!!」と声を
あげたところ、旅行者のフランス人もモロッコ人の青年も、こちらに
気付きました。
モロッコ人の青年は、すった瞬間を私達に目撃されたのを悟り
フランス人旅行者に、道路を指さし
「カメラ落としましたよ!!」といった仕草をしながら、返却していま
した。
怪訝な顔をしながらカメラを受け取るフランス人旅行者。
何が起こったのか理解できていない様子でしたが、無事に思い出の記録
が戻って良かったですね。
私たちはリュックから盗み取るところをバッチリ見てしまったので、
青年の動きに警戒していたら、向こうもこちらの方をチラチラと
見ながら足早にその場を去って行きました。
警察にでも突き出してやりたいところでしたが、逆上して痛い目に
遭うのもいやですし、何よりやりすぎて恨まれてしまったのでは
非常に危ない。日本人なんてそうザラにはいませんので、顔立ちは
完全に覚えられてしまいますものね。
私たちも知らん顔して、反対方向へと向かいました。
それにしても、白昼の大通りでのスリ犯罪。
常習犯なのか、それとも犠牲祭が近いため、このような事をして
しまったのかは定かではありませんが、スリの瞬間を目撃してしまったのは
ショックです。
皆さんもリュックを背負うときには、「前側に抱える」「ロックを
つける」など、常に注意して下さい。
気を取り直し、この後はビーチへと行って見る事にしました。
この続きはまた次回・・・。
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