先日、
水族館のイルカ入手法「NO」…世界協会が警告という記事が出ていました。
今日は、世界中からのいじめみたいだという
和歌山県知事の記事も。
太地町のクジラ漁がよく非難表に立たされるので、お気持ちは理解できますが、でも、この場合、コメントのようなうけ取り方は、ちょっと違うかも。
どちらかというと、日本の水族館に、その使命が何なのか、いま一度考えなおして欲しいというメッセージじゃないかないかと思うんです。
イルカ漁が理解されないとか、漁の方法も改善しているとか、そういう反論で答える問題じゃなくて、再考するいい機会なんじゃないでしょうか。
イルカ・クジラ保護の流れからというのもあるでしょうが、もともとは、イルカは、クリック音という音波を出して周囲の環境を「見」たり、餌をとったりしているんですけど、その音波が、狭い水族館のプールの中では、あちこちで反射してしまい、イルカのストレスになるというのが、イルカを水族館で展示するのはやめようという始まりだったと記憶しています。
それで、私がボランティアをしていたニューイングランド水族館でも、もう随分昔にイルカの展示はやめました。
魚の場合でも、もはや、安易に自然から採集することはやめて、希少種などはできるだけ自分たちで繁殖させて展示しようというのが、水族館の使命の1つみたいになってきています。
繁殖によってできる展示の面白さだってありますし。
水族館はただ、動物を展示して、お客さんを楽しませればいいという考えは、もうかなり時代遅れかも・・・。
記事によると、動物園ではすでに日本でも自分たちで希少種を繁殖させたりする方法をとっているようで、水族館でも、動物を野生から捕獲して展示する以外の方法を見つけることはできると思います。
他で出来ていることを、日本で、できないことは決してないはず!
エンタテイメントは水族館の大切な要素ですが、そこだけが強調されると、ブームの波がされば終わり、お客さんがあきれば終わり、また次を、ということになっていって、悪循環になってしまいます。
その方法だけでは、いわゆるファンもなかなかできません。
この水族館にいけば、何か新しい発見があるとか、新しいことを学べたという気持ちは、単に遊んだというものよりずっと満足感の得られるものだと思うんです。
(もちろん、ただ静かに魚を見て過ごすというのも、素敵な時間の過ごし方なんですけど!)
日本でも、そういう考えのもとに運営されている水族館は、だいぶん前からでてきてますものね。