
福岡博物館の前に4体の巨大な外国人の彫刻がある。なぜなんだろう、西洋人の像、ギリシャ人のようで−−博多の場所に場違いな彫刻のような気がするが。もっと違う日本らしい彫刻は置けなかったのだろうか。前衛的でも良いが。
「正面入口の両側に立っている4体のブロンズ像は、フランス近代彫刻の巨匠、エミール・アントワーヌ・ブールデル(1861〜1929)の作品です。1918年〜22年に鋳造されたもので、向かって左に「雄弁」「力」と名付けられた男性像、右側に「勝利」「自由」と名付けられた女性像が80cmの高さの台の上に立っています。この高さ3.75m、重さ1tの巨人たちは、福岡市が市制100年を記念してパリのブールデル美術館から購入したものです。
作者ブールデルは、ロダンの助手をへて、1910年の「弓をひくヘラクレス」で世に認められました。4体の像は、もともとアルゼンチン大統領、アルベール将軍の記念碑の一部として制作されたものでした。依頼を受けたのは1912年、除幕が1925年ですから10年以上の歳月をかけて生み出されたことになります。全部で8組作られたうち、福岡市博物館のものは「雄弁」が6組目、他の3体が7組目に鋳造されたものです。国内では、同じ像1組が神奈川県の彫刻の森美術館、「力」が北海道立近代美術館に展示されています。 」

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