8月 28日 曇り
話が舞い込んできたのは半年前の2月半ばだった。
「ドイツのジャズのコーラスグループが又高知に来るんですけど室戸でも又やりませんか?」
“ジャズコァ フライブルグ”
ドイツのフライブルグ市民によるジャズのコーラスグループだ。 30人を超す迫力のある混声合唱に小編成のバンドが彼らを盛り立てる。
見事なハーモニー、絶妙なスイング感、そして楽しいステージング、私を含め400人を超える室戸市民が彼らの音楽に酔いしれた夜が昨日の事のように思い出された。
2002年 当時出来てまだ数年の室戸のホール、“夢ひろば”は満杯だった。 ドイツからのジャズコーラスグループだった。 最初ポスターを見た時、
「ドイツ人のジャズ? しかもコーラス? へ〜〜〜?」
ジャズと言えば20世紀の初頭アメリカの黒人達が作った音楽だ。 即興で歌うブルースから始まりトランペットやサックス、ピアノ、ドラムにベース、あらゆる楽器がジャズを奏でるようになった。 管楽器を主体としたオーケストラ、“ビッグ バンド”もあるが圧倒的には小編成の“コンボ”が多い。
彼らのようなコーラスグループはとても珍しい。 しかも4人や5人じゃない。 30人だ。 人数が多くなればなるほど正確な音程を出すのは難しくなる。 それぞれの微妙なずれがハーモニーを濁らせてしまうのだ。 多人数の難しさはそれだけじゃない。 ジャズにはビート感、スイング感が絶対条件だ。 人が多ければこれまたずれがそれらの条件を満足させなくなり、“のそっと”した垢抜けない物になってしまう。 とにかく単純に言って難しいのだ。 その高い高いハードルを楽々と彼らは越えてのける。 どうやら彼らは一人一人がかなりのレベルにあるようだ。 ジャズだけじゃなく普段はクラシックを本業としている人も居るらしい。 やはりドイツか。 その実力の証として過去何回もコンクールのコーラス部門で優勝している。
そんな人たちの音楽を直に聞いてしまったのだから私は感動の拍手をやめる事ができなかった。
“再び彼らの音楽が聴ける。 室戸で!”
「・・・やるかやらんかは2月末までに返事を・・・」
そんな大仕事を引き受けられる程段取り上手でない私。 用意周到、私の辞書には最も小さく書かれた言葉の一つだ。
「とても残念やけど・・・」
しかし、室戸には高知市ほど若者は居ないがそれでも前向きでやる気のある人間が少なからず居る。
「じゃ〜 あたしがやります」
一人の若い女の子が手を上げた。 その女の子を始めとして行動力のある男子達も輪に入った。 実行委員会が組織された。 7月からは毎週のように委員会を開き準備は整った。 委員会の“コンサート成功への道”たる情熱は室戸の日差しよりも熱い。きっと素晴らしく感動の一夜になると思う。
9月 1日(土) ジャズコァ フライブルグ コンサート
室戸 “夢ひろば”
開場 6時 開演 6時半
大人 2800円(当日3500円)
小・中・高 1800円(当日3500円)
何と!!! ゲストが凄い!
ヨーロッパで話題上昇中のジャズシンガー
“トールン エリクセン” さんがご一緒される。 初来日らしい。
ビートボックスの
“アコースティック インスティンクト”
創造を超えるライブになると思う。 チケットが残り少ない。 すでに満杯近い。 このライブを体験したい人は一日も早くご購入されたい。 シットロトにもあと数枚あるだけだ。

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