栄にあるバー、kukuでのイベント。
参加者がそれぞれソロをやるというイベントです。
しかもみんな即興なのでそれぞれのコアな面をかいま見ることができて毎回面白いのです。
今回は学生実験室女子担当のR嬢が仕切りをやっていて、なんとなく大変そうだった。
参加者は以下の通り↓
小野良子 = アルト・サックス
Mr.S = アコ−スティック・ギタ−
石渡岬 = トランペット
アキタユーコ = トランペット
小野浩輝 = ギタ−
鈴木義人 = ウケレレ/ ドブロひきがたり
もQ = アルト・サックス
ソロ、というと楽器と自分と他になにもその場を補うものが無くて
崖っぷちで演奏させれれるような気持ちです。
だからこそ面白いのかなあ。
「楽器を練習するべきだ」と思うと同時に「あまり練習すべきでは無い」とも思う。何度も繰り返して練習してるとなんだか自分の演奏が自分で嘘っぽくなっていくのがわかるからだ。なんて言うか、その日最初に演奏した時の新鮮な気持ちからはだんだん離れていくという感じ。
楽器を乱暴に弾く、優しく弾く。聴こえるか聴こえないかのとても小さな音。弦が切れる寸前の予感。指板に手を置いた時のわずかなフィンガーノイズ。ギターのボディを叩けばポコポコ鳴るし、楽器は本来の奏法の域を踏み越えて様々な音を出す。
前に、ナレーターをやっている役者の人に、台詞を言う直前に入る唇を開く音「あれが大事なんだ」という話を聞いてすごい納得したことを思い出す。話し手は言葉を発する息の音でもいわゆる「間」を出してるということらしいんだけど、今ラジオドラマとか録音する時にそういうタン(舌)ノイズは波形編集で切られてしまうことが多いらしいです。
言葉を発する一瞬の間で人を殺すことができる、と言ったのは寺山修司だったと思うけど。そういう間を作ることが本当の意味でのテクニックだと思えてなりません。
もQさんの演奏は何年も前に初めて見て、以来何度か目の前で見てるけど毎回「殺されそう」になります。