それはなにげない会話から始まった。
ある日の事、カピさんとの話で2/4がバースデー休暇で休みだという。2/4といえば水曜日、私は決まった休みがないが普段は水曜日に休むことが多い。せっかく休みならどこか漕ぎに行こうとなった。最初は岡山県の宇野から小豆島の土生と決まった。そのうちカピさんができれば高松もいいですねと提案。実は宇野〜高松の宇高連絡線に中学生の時に乗ったことがあるとの事。30数年振りにいってみたいらしい。

実はこのルート、高松の手前に男木島、女木島という島がある。このうちの女木島が実は鬼が島といわれる島。かねてよりこの鬼が島には一度はいってみたいものだと思っていたのでルートは宇野〜高松に決定。
ではどうやっていくかだかまずファルトかシーカヤックか? 行くのは車か電車か? 帰りはフェリーか高速バスか・・・まあ瀬戸内海というのはいろんなルートがとれるもんだ。この計画してる時の楽しいこと、風が強かったりもやが出て視界が悪かったら逃げるルート、出艇時間が遅れたら取るコースなどいろんなパターンを考えた。最終せっかくの誕生日だしセレブに行きは新幹線、帰りはフェリーかバスに決定。ドキドキするなあ。

(左上;京阪寝屋川市駅改札口、右上;寝屋川駅ホーム、左下;地下鉄淀屋橋駅、そして右下;新幹線ホーム)
朝、5:26京阪電車に乗る。当然まだバスは動いてないので歩き。私の家から駅まで約2km、実はここがかなりしんどかった!
そこから淀屋橋まで行って地下鉄に乗り新大阪へ。実は私はファルトでカヌーに行くのに新幹線は初めて。いつかは新幹線でカヌーってやってみたいなあと思っていたので今回ちょっと興奮気味。まあ単純なもんです(笑)

(うーん、セレブだなあ・・でも一人で車運転していったらもっと高い!)
流石は新幹線、新大阪から岡山まで1時間かからない。しかし岡山に近づくにつれもやで視界が効かない。このままだと本線航路を多く横切る高松でなく小豆島になるのか?まあここまできたらいってみないとわからない。
岡山からは宇野線に乗り換えて宇野駅へ。この宇野駅も瀬戸大橋ができるまでは急行が止まり駅前ももっと賑わいがあったらしい。時代の移り変わりなんですね。

(宇野港の北の端の方、駅から徒歩5分)
宇野駅からかねて聞いていた出艇場所に行こうとしたらふと目に入る原っぱ。もしやと思っていってみるとなんと出艇できそうな雰囲気。駅からも近いしこれはラッキー!早速組み立てていざ出艇。時間にして9:40、海は当初の心配をよそに快晴。高松が呼んでるぜ!

(多分、上鳥島。1本生えた松が不思議な感じ)
宇野港から出て回り一面島また島。まあもの凄い小島の密集地だ。これこそ瀬戸内の多島海だなあ。なんとか地図、コンパス、GPSを頼りに進んでいく。もう天気は最高、暑いぐらい。
今回、宇高連絡線の本来の航路、宇野〜直島〜高松を避けて宇野〜井島〜豊島〜男木島〜女木島〜高松というルートをとる。それというのもシーカヤック仲間のオヤジさんが前に行った時、直島〜女木島で島がブラインドになって船舶が見えにくくあやうくあたりかけたとの事。なるほど直島やその前の島の位置では横でなく前からの船はかなり見難い。そうなると航路が広く視認しやすいほうからが安全という判断だ。

(局島、奥に見えるのは京上臈島・・しかし凄い名前だな)
直島の斜め上の連なった島々の横を過ぎる。今回通ったのは局島と京上臈島の間、ここを越えると井島が見える。しかし局島とか京上臈島とは凄い名前だ。昔都から誰かが来たのだろうか?源平の時代かはたまた大内氏の招聘か?思いは膨れいろんな事を考える。

(井島と小豆島から豊島経由で宇野へ向かうフェリー)
局島を過ぎまたたくまに井島。この井島なんと島の北側は岡山県、真ん中から南側は香川県だ。小さな島で途中で県が変わるとは珍しい。面白いもんだなあ。
この井島を越えると豊島そして男木島、女木島が見えてくる。その時、豊島の方から近寄ってくるフェリー、小豆島から宇野に行く船だ。初めて本線航路を横切るカピさんは心配で何度も何度もフェリーを見てる。この気持ちわかるなあ。これからこんなんばっかりですよ!さあ次は豊島だ!(後半へ続く)

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