
(打田の新竹房橋、さあ出発だ)
関西でのカヌーのメッカといえば北は木津川、南は奈良吉野川。その吉野川は奈良県の部分の名称で和歌山県にはいると紀ノ川となる。まあおんなじ川だ。この紀ノ川だが実はまだ繋がっていない。なんか行こうと思うといろいろあってつい行きそびれた。行ってない区間は打田の新竹房橋から六十谷までの18kmほど。朝、池をいってまだまだ時間はたっぷりある。この機会にいかないとまたいついけるかわからない。幸いリードを積めば1人で回送できる。この区間は浅いところとトロ場が多く漕ぐのはしんどい。更に岩出に大きな水門があって結構長い距離を担がなくてはいけない。軽くて速い川の艇・・・そうだ、競技用のワイルドウォーターを使おう!これなら軽いし(11kgですね)速い(そら競技用だから速いわなあ)ちょびっとバランスは悪いがまあ元々この競技が私のベースだし・・ということで紀ノ川の残った区間を一気に行くぞぉ!

(岩出の水門、パドルはもちろん愛用のスプーンパドル)
まず六十谷によってバイクを下ろす。そこから打田に移動、なんだかんだ言って出艇は12時。もう車の中で食事をすませたので一気にくだろう。
久々のワイルドウォーターはキモチイイ。やはりスピード感が違う。久々に水をきっていく感覚、ああこれが自分の原点だなあ。
まあ本来ツーリングに使う艇ではない。でも現役のときは毎週毎週朝の6時ぐらいから淀川を繰り返し漕いでたものだ。途中で艇の上から写真を撮る。パドルを離すとこけそうで怖い。でもまだなんとか手を離してもいける。やっぱり身体がおぼえてるもんですね。(この艇、漕いでる時はいいがとまるのが難しい。是非やってみてください。お貸ししますよ)
前半平均9km/hから10km/h、順調だと思っていたら浅くてポーテージ。でもポーテージ1回で岩出の水門。この水門は間違えて近づきすぎないように!カヤック/カヌーで入ってしまうと絶対に死ぬ。あちこちの水門でかなりの人数が亡くなっている。絶対に安全なところで降りてポーテージ。瀬田川の南郷洗堰など増水のときは1km離れていても怖い。くどくなるがくれぐれもご注意を!

しかし迂回は大変、川沿いに道がなくいったん堤防の上まであがる。釣り人がつけたと思われる踏み分け道をカヤックを担いで登る。4.5mの長い艇がひっかかる。なるほどこのコース誰もいかないわけだ。これはちょっと大変だ。
なんとか水門を越えて漕ぎ出すとすぐブロック堰堤。担いでいくには離れてるし、漕ぐとすぐ止まらなくてはいけないので大変。まあ仕方ない。再び担ぐ。

(水門と堰堤は400mぐらいしか離れていない)
結構担ぎ疲れてめげてきている。しかし今度は浅瀬、しかも本流にはヤナ。またまた担ぐ。しかしここまで10箇所ぐらいはヤナがあった。まあほとんどは通れるんだが。

上の写真、ヤナわかります?浅瀬の上に川幅いっぱいにささっている。
ここからはところどころ浅いが割りと順調。多分川辺橋から下は問題なかったと思う。阪和自動車道の辺は深くて川がところどころ分かれたりくっついたりで面白い。景色も人工物がまったくみえない区間も多くファルトで散策も面白そう。まあゴールの六十谷にまた水門があってそのバックウォーターで流れがなく深い。これぐらいの流れなら多分漕いであがっても問題ない。但し、夏は水上バイクに注意。ここはかなり多いので気をつけないと突っ込んでくる。

(実にのどかな風景だ。四万十川もこんな感じだからあそこまで行かなくても十分??)
阪和道の下をくぐりJR線の鉄橋がみえてきた。あの橋の横が六十谷駅、もう少しだ。もうここからはすぐでした。ゴール! 18.6km 2時間38分 平均時速7.0km/h。だいぶ担いだしなあ。
まあ行ってみれば今までなんで行かなかったのか。これでついに紀ノ川が繋がった。実に長かった。なにはともあれ紀伊半島横断、半分完了!

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