『バルジ大作戦』
最後にEPバルジを対戦した時は、まだ学生していましたので、約20年ぶりにアルデンヌの森に帰ってきましたよ。
比較的最近でもvassalで水戸爺さん、mastakosさんがなどが対戦していたのは承知していたのですが、やはり前回yagiさんとaoさんの実地対戦を間近で拝見して、ちょっとやる気が出てきまして。
今回もaoさんが対戦希望を出されましたので、自分のリハビリの為に手を挙げました。
対戦準備の最初が、何故かコマンド再発版のユニット切断(苦笑)。コマンド版のマップにはヘクス番号が入っているので、なにかの際は便利かと思いまして。ユニットはEP版の流用でも良かったのですが、駒未切断ゲーム活性化作戦の一環で。
ルールブック(コマンド別冊16号版)を確認すると、えっ、こんなものでしたっけ?。実質6ページ。「日露戦争」のほうが多い。
で、いつもの事ながら、実際に演習する時間は殆んど無くなってしまい、とりあえず過去の雑誌記事とかMustAttack内のmastakosさんの日記とか、ちはら会ブログの最近の記事(
コレ、
コレ、
コレ)を大まかに眺めて脳内準備。
とても防御側をこなす自信は無かったので、攻撃側のドイツ軍を希望させて頂きました。

aoさんのセットアップは、過去にシミュレイター誌・コマンド誌に発表された「ベストセットアップ」ではなくて、御自身で考案された配置。南部(左側)の5ユニットの配置は「ベストセットアップ」と同じですね。この配置、「ベスト」と言われつつもCMJ25号記事やmastakosさんのMA日記で弱点が指摘されています。左から4枚目の部隊に4:1が立ち、33%の確率で除去が発生すると、クレルボーからバストーニュに向けてドイツ軍の突進が生じます。この辺りの強化を目的に「第4師団戦区解放策」が某サークルでは開発され、一部をクレルボーに配置する案がエンジョウさん〜水戸爺さんに相伝されているのですね。
米第9機甲師団の1個連隊はスパに配置されておりました。
さて、当方の序盤作戦はあたりまえに、早期のサンビット及びバストーニュ攻略を目指して。クレルボー方面には2個装甲師団を投入の4:1を立てて、先程の確率33%に期待。

第1ターン第一戦闘。北から順に4:1D1R、7:1D2→option R、4:1DEと好調でしたが、南部は4:1cont、3:1contと残念な結果に。特にクレルボー街道の4:1遅滞は残念。ただ、当初迷ったのですが、損害吸収用の歩兵混成にせず完全装甲2個師団に配置したので、第二戦闘でも4:1が立つのは救い。

第二戦闘。北から4:1EX2、5:1A option→EX2、3:1EX1、4:1D2→option Rと、装甲部隊損害出まくり。
まあ、米軍も部隊除去多く大変なのでしょうが。

第1ターン米軍終了時。米軍はもう少しサンビット北東の深い森あたりで粘ると思いましたが、思い切って戦線を下げられました。

第2ターン、ハイト空挺部隊は、ちはら会ブログから仕入れた作戦で、SW方面に降下しての米軍増援(第82空挺師団、第101空挺師団)の戦略移動妨害へ。偏移1ヘクスで見事に任務達成。aoさん、この手は御存知なかったようで、ビックリされておりました。心理的奇襲にも成功したか?

第2ターン第一戦闘。北の4:1、4:1、3:1がいずれもEX2!!。歩兵が追従できなかった部分で、またも装甲部隊に損害が出ました。サンビット以南は6:1D2、5:1A option→EX2、4:1またしてもcont。増援はコマンドでなく装甲旅団としました。ちょっと脳力的にコマンド部隊の管理に自信がなかったもので。

第二戦闘。北の6:1でまたしてもEX2で過剰損害。もしかしたら5:1に比率を落とした方が良かったかな?。
サンビットはD2が出て一発で陥落。7:1はD2Rで、バストーニュへの道が開きました。

第6SS装甲軍は、進撃自体は順調に思えましたが、既に第2SS装甲師団、第12SS装甲師団が全損状態。以後の攻勢は慎重にならざるを得ませんでした。

第2ターンの米軍終了時。ハイト空挺部隊は除去されましたが、米空挺部隊の大幅な足止めに成功しました。

第3ターン、ドイツ軍第一戦闘。南の3:1はまたcont。北の3:1はA1R、4:1もcontと大ブレーキ。

第二移動で南方はバストーニュを包囲するように機動も、完全包囲はならず。但し空挺部隊のバストーニュ入りは阻止。
米軍は機甲部隊でバストーニュに篭るか、撤退するかの選択を迫られることになりました。
第二戦闘は北で一箇所のみ、6:1D1R。

第3ターン、ドイツ軍終了時。

米軍はバストーニュに2個機甲連隊での篭城を選択しました。
第4ターン第一戦闘、バストーニュ攻撃は3:1D2.。
北方では巧妙に戦線を形成され、ドイツ軍は適当な攻撃箇所がなく機動に徹します。

第二戦闘は6:1DEでバストーニュ陥落。北も5:1でDEが出ました。

第4ターン、米軍終了時。
ここまでは、ドイツ軍優勢ですかね。ただ、北部の第6SS装甲軍は、装甲師団の損耗が激しく攻勢維持には不安が。
中南部はバストーニュも落せたし、充分な進捗かと。ハイト空挺部隊の降下成功が効きました。但し、最南部、米第4歩兵師団の粘りは予想外。もう少し早くS方面からは突破が出来ると思っていたのですが。また、スコルツェニー部隊を旅団で投入したのですが、地形の制約もあり半ば遊兵と化してしまいました。

第5ターン。このターン後半に英軍の増援が大挙やって来ますが、スパ及びミューズ河などから3ヘクス以内にドイツ軍が進入しなければ移動制限がかかります。第6SS装甲軍主力の損耗程度より正面からの激突は不利と考え、ここは(非常にゲーム的ですが)一旦距離をとりました。きっと前線部隊に補給が届かずに停止命令が出たのでしょう(笑)。
第一戦闘は南で一箇所のみ、2:1EX1。第5装甲軍主力は西進。

第二戦闘。5:1はD1R。それぞれの装甲軍先鋒はマルシェへ。

第6ターン開始時。ミューズ河付近の英軍〜米軍が反撃準備してますよ〜。

第6ターン、ドイツ第一戦闘。マルシェ7:1D2A1で陥落。南方も6:1D1R、3:1EX2と前進。

ドイツ第二戦闘。米軍南部戦線を一気に崩壊すべく攻勢をかけますが、左から包囲の3:1A1R、3:1cont、2:1A1と散々な結果。
これを見て、北側では英軍の反撃が開始。第一戦闘6:1DE、間隙から包囲され7:1DEと教科書的にやられました。
第7ターン。この頃になると、前線のドイツ軍以上に当方の思考能力がガス欠になっておりました。(風邪をひいてまして、咳、鼻炎で呼吸も少し苦しかったのですョ。)今になって考えると、この時にもっと冷静に計算出来ていれば、充分に8ターンサドンデス勝ちが出来たように思えるのですが、この時は無理でしたねえ。とりあえず重要都市を5個取ればなんとかなるだろう、と漠然と進んでしまいました。そしてそのような事態になったのは、勝利条件達成のための事前計画が杜撰というより無計画〜〜だったからに他なりません。
(コマンド士官学校DR教官の「大馬鹿者!!」の声が聞こえますよ〜w。

実戦譜に戻ります。ドイツ第一戦闘。5:1包囲D2→DE。4:1D1R、3:1D2A1と、ヌシャトー包囲網を狭めます。

ドイツ第二戦闘。ヌシャトー背後の4:1で出ましたDE。前面の2:1もD1で悪くない。総統閣下、やりましたミューズ河渡りました。ディナン7:1包囲D2Rで陥落。
英米軍正面も、とりあえず戦線張ったから、なんとかならんかな。
第7ターン連合軍。当方の淡い期待はあっという間に・・・。
第一戦闘で、ヘクス3020の2個擲弾兵連隊への4:1攻撃がまさかのDE。戦線の間隙から隣のSS装甲連隊2個が包囲され、第二戦闘で潰滅。このターンはスタックで守り、第8ターンは縦深配置で逃げ切る目論見が崩壊。VP的にも大きく後退。また、これも当方の配置ミスで、マルシェが奪回されてしまいました。

実質最終の第8ターン。形勢逆転を打開するためにはどうしてもヌシャトーを落さねばなりません。

ドイツ第一戦闘、7:1D1R、2:1EX1。第二移動では最悪でもディナンは落されないように部隊配置。

ドイツ第二戦闘。ヌシャトーの2:1は残念ながらEX1で落すことができず。ダメもとでやったマルシェ奪回の1:1はなんとEX2が出て成功、といっても再奪回されるのは確実ですが。結果が逆だったらかなり痺れる事態だったかもしれませんが。
とりあえず、ドイツ軍ターン終了時で64VPでした。

その後は英米軍の怒涛の反撃。aoさんの指揮は的確でした。
マルシェは奪回され、ドイツ軍の損害もかさみ、第8ターン終了時で45VPでした。

次のターンでヌシャトーは落せるかもしれませんが、それ以上のVP上乗せは困難と判断し、ここでドイツ軍投了です。
反省ですが、第6〜7ターンの時点でヌシャトー方面に差し向けた部隊のうち2〜3個師団を北方に転用していれば、戦線破綻阻止及びマルシェ防衛で勝ち逃げできたかも知れませんね。その辺りの事前計画を準備していなかった事が敗因であり、その弱点を見逃さずに的確な反撃をされたのがaoさんの勝因だと思います。
aoさん、今回も対戦ありがとうございました。終盤は思考力が続かず、長考気味で御迷惑をおかけしました。予想以上に疲労したので、今度は2名対2名のチーム戦希望としておきます(弱気)。
以上が第17回茨城会報告です。
第18回茨城歴史ゲームの会は3月24日(土)土浦市生涯学習館です。

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