『激闘!レニングラード電撃戦』
今回、かみさんの対戦希望リストに挙がっていたので、御相手させてもらいました。「激闘!マンシュタイン軍集団」のシステムで、いずれはシリーズ(3作)連結してバルバロッサ作戦全体プレイを目標とする、の一作目。過去の「激マン」準拠システムの作品の中ではユニット数が最も少なく、システム入門には最適と思われました。
ただし、単体のゲームで見た場合、ある上級者複数から勝利条件的にソ連軍必勝では?との疑義が出されておりまして。その説を拝見すると、確かにそう思えるのですが、予想プレイ時間も比較的手頃(4時間位)だし、とりあえず自分自身がプレイして感じてみる必要があるだろうと、対戦に至りました。
一応時間があったので、事前に中盤まではソロプレイ演習ができました。予想よりはドイツ軍が進めるのでは、との印象でしたが、機械化部隊の戦闘後前進を間違えていた(地形に関わらず、一律2ヘクスにしていた)のが判明。なるほど本当なら終盤は(ドイツ軍)かなりキツイぞ、と。
それで、対戦前の私なりの考え。
ドイツ軍は司令部が3個しかないし、マンシュタインチットで活性化できるのは第4装甲集団司令部のみ。レニングラード前面の地形が厳しいことを考えると、ドイツ軍はできるだけ司令部を集中し主力部隊の回転数を上げる必要がある。リガからタリン方面に司令部1つを派遣するのは効率が悪そうである。そうすると(タリンは無視で)ポイント的にレニングラード市街の2箇所以上の占領が目標となる。最低でも司令部2個での「車懸かり」維持が必要であろう。
対するソ連軍、4ターン以降は各ターン6ユニットの増援が予定あり。終盤はかなりユニット密度が上昇し、なんとかなりそうでもあるが、怖いのはドイツ軍の連続手番。司令部密度とチット順では、最大8手番連続も・・・。それをさせない為にはドイツ軍司令部をあらかじめ分散させれば良い。ドイツ軍の連絡線は鉄道線に依存するから、両翼からアプローチすればそれぞれに1つずつ、計2個司令部を拘束できるかも。
こんなところで対戦当日を迎えたのでした。
かみさんがドイツ軍を希望されたので、当方がソ連軍を担当。

開始時の盤面。(13:35)

第1ターン終了時。(14:24)

損害9枚。戦車は逃がす。

第2ターン終了時。(15:04)
このターンは除去されたユニットなし。

第3ターン終了時。(15:38)
マンシュタインチットの割り込みと、それによるソ連軍司令部の活性化前除去もあり、前ターンからドイツ軍7手番連続でした。

部隊3個、司令部2個が除去されました。
(司令部は復活可能ですが。)
このゲームでは司令部にも歩兵師団と同等の戦力、ステップがあり、ZOCもあります。移動力は倍。司令部に戦力を持たせる処理は、「激マン」であった不都合?を回避するためかと推測するのですが・・・。ここに悪用を考えるワルモノが居ますよ・・・。

第4ターン終了時。(16:36)ここまでで既に3時間経過してますね。
ここまでのドイツ軍の進出ラインは、GJ誌のリプレイ記事からは1ターン遅れ、もりつちさんのブログの
リプレイ記事と同等程度でしょうか。

ソ連軍に幸運だったのは、ソ連増援チットが早めに出たので、前ターンに除去された司令部2つがすぐ復活。活性化もその後だったので、両翼に分散配置。

除去されたのは2枚。

第5ターン終了時。(17:30)両軍増援、補給判定を含め11手番ありますから、それなりに時間かかりますね。こちらから見て右翼、リガ方面で司令部がコソコソと前進。

プスコフ周辺。撤退か死守か迷いましたが、チット順で計画的撤退は困難なので、持ち場で頑張れと命令。

除去されたのは4枚。まあ、この後も毎回6ユニットずつ援軍が来るので、レニングラード前面にばら撒けばなんとかなるだろう、と考えていました。

ところが第6ターン、チット廻りがあまり良くなく、ドイツ軍が戦線を大突破。かみさん、しばし考慮後、装甲2個師団を司令部指揮圏外まで突出させます。この回、ソ連増援は最後。今考えれば明らかな配置ミスだな〜。

第6ターン終了時。(18:18)

除去されたのは、3ユニットと2個司令部で、司令部はすぐ復活配置。
さあ、問題?の第7ターンです。チット順で展開が大きく変わります。

まず最初に出たのが、ソ連の右翼、第8軍。予定どおり?司令部自体の移動力を生かした鉄道線に対するゲリラ戦を開始。左翼でも同様に第11軍司令部が浸透前進。ドイツの2個司令部を誘引してます。
但し、主戦線・レニングラード前面は・・・。まずドイツ第4装甲集団司令部が活性化し、前ターンに突出した2個装甲を指揮下に収めます。次に出たのがソ連増援でしたが、当然マンシュタインチットでキャンセル。第4装甲が再活性化で、レニングラード直接攻撃体制へ。
次に、どちらの増援チットが先に出るか、の勝負となったのですが、ドイツ増援が直後に来ました。通常、ドイツ軍の増援は4ターン以降毎回2枚なのですが、このターンのみ特別増援あり5枚あります。この5枚が無人の鉄道を走り、主要鉄道交差点などを先に占拠、ソ連軍増援の来援阻止を果たします・・・。因みにソ連軍の増援は最後でした。

第7ターン終了時。(19:13)

除去されたのは2枚。
実は、このターンのドイツ軍増援の登場、ルールミスをしていた可能性があります。MAでmastakosさんが指摘してくれたのですが、通常の連絡線判定とは違い、増援の登場時には、敵方支配の都市・町には侵入・通過できないという制限がありました。この日の対戦では両者とも連絡線の部分だけを見て判断しておりました。事前にドイツ軍がノブゴロドを踏んでいれば、似た状況には至るのですが、そうではなかった気もします・・・。
いずれにせよ、ソ連軍が自軍の鉄道線保安の注意が足りなかったことは事実で、ドイツ軍の鉄道線妨害などやっている場合では無かったというわけですね。
さて、普通ならソ連軍投了の局面ですが、ソ連軍もドイツ軍の補給線に攻勢をかけており、チット運があればもしや・・・を期待してゲーム継続。
我ながら諦めが悪い・・・。

レニングラードの南側1ヘクス陥落。

第8ターン終了。(19:48)
第9ターン、残るレニングラード市街2ヘクスの維持と、盤端補給路の確保に向け、増援部隊の司令部バケツリレーに一縷の望みをかけますが

援軍がようやく市街外縁に到達した時には、レニングラードは3ヘクスとも陥落してました。

第9ターン、ゲーム終了。(20:15)
当初の予想を大幅に超えて、7時間近くの激闘でした。
かみさんの対戦記は
こちら。
増援ルールを間違いましたので、本来はタリンはソ連支配だが盤端補給路なしで終了でしょうか。
当方が赤軍司令部の不正規な運用を致しまして、トンデモプレイに誘導してしまい申し訳なく。これに懲りずにまた対戦宜しくお願いします。
鉄道線への注意はルールブック中やGJ誌記事にも記載あるとおりで、注意が足らず済みません。まあ、このゲームの対人戦初プレイですので大目に見てください。実際に対戦してみて、ゲームの御作法というか勘所は大分掴めた感じです。
DSSSM(松浦豊)さんのブログで、
連結テストプレイの経過報告が載ってますが、2日がかりになるのですね。連結の場合、チットは北、中央、南で個別にひくのか、チットグループにして対応させるのかなどと推測して話題になりました。
以上、第43回茨城会報告でした。

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