『激突南太平洋』
私とmoritaさんの対戦。
エポック社の「シミュレーション入門2」に含まれていた元の「激突南太平洋」は「南太平洋海戦」のみ、をテーマにしたゲームで、「日本機動部隊」を一部変更したシステムでした。今回単独作品で再版されるにあたり、索敵システムを「日機」同様のチットを用いたものも可能とし、ユニットを追加して、「珊瑚海海戦」「第二次ソロモン海戦」 「激闘!ソロモン海戦(キャンペーン)」がプレイ可能となっています。またユニット数値、戦闘結果表などは「日機」準拠に戻されている部分もあります。JWC版「日機」が版元完売とのことで、その補完代替の意味もあるようです。
特に、目玉はCMJ10号版にあったがJWC版では収録されなかったキャンペーンシナリオの復活で、今回念願かなって対戦となりました。
「日機」のキャンペーンでは、登場戦力編成はポイントで管理・制限されておりましたが、今回の「激南」では主力艦(空母、戦艦)は参戦回数及び編成できる艦隊数、ユニット数での制限になります。艦載機の補充も一定の制限があり、特に日本軍零戦の精鋭部隊、所謂「分身の術」が使える(日機では標準だった)
5戦力ユニットは補充されません。損耗にて補充可能なのは分割使用できない4戦力零戦なので、自然と日本軍航空戦力の練度低下に繋がるわけです。
キャンペーンシナリオは、第一次ソロモン海戦後のガ島をめぐる戦いを、最大3回の海戦で再現します。史実での、第2次ソロモン海戦、南太平洋海戦、第3次ソロモン海戦に相当します。このうち2戦を先勝した陣営がシナリオを通しての勝者となり、両軍共に2勝できなかった場合は通算得点で争います。
嬉しいことに、ルールブックPDFが
JWC版「日機」、
CTCS版「激南」ともに公開されています。興味あるかたは比較なさってください。
今回、対戦記をまとめるにあたり再度ルールを確認したら、幾つかミスが判明しました。微妙に「日機」と変わっている、または明確化された、があるので、そこは御容赦下さい。
サイ振りで、moritaさんが日本軍、私がアメリカ軍と決定。
1戦目。まずイベントチェック。
日本軍:ミッドウェー海戦。もしかすると結果が変わって、沈没空母が復活!も、両軍ともなし。復活したとしても、艦載機数および一度の海戦に投入できる空母数制限(3隻が最大)あるため、実際にはそれほど大きな効果ではありません。
米軍:ガ島の日本陸軍拙攻で、米軍10VP。これは純粋にありがたい。
次に日本軍の艦隊編成。この時最初にガ島への輸送船ユニット数をサイ振りで決定。CMJ版「日機」のシナリオだと、この輸送船数決定が最後だったのですが、今回は順序変更されています。

日本軍編成。翔鶴、瑞鶴に、軽空母(瑞鳳)の布陣。
水上戦力は・・・。
両軍の投入戦力内容はお互いに隠蔽です。
日本軍戦力が確定したら、米軍の索敵判定。
沿岸監視隊から報告で、日本軍輸送船は6ユニット12隻。
帝国陸軍は汚名挽回のため師団規模を一気に投入らしい。

米軍艦載機は初期戦力24ユニット。空母1隻あたり8ユニット。
史実準拠編成だと、戦闘機3、爆撃機4、雷撃機1ですが、
今回は戦闘機比重を増やし、4、3、1としました。(雷撃機が1つTBDになってますが、後でTBFに直しました。)

米軍は当然空母3隻。対空能力の高さに期待し、3隊独立運用。

新鋭戦艦も2隻投入。

戦艦は分散しましたが、これは失敗だったかも。
第1海戦、開始。
1日目は日の出、3ターンから開始です。

索敵可能へクスは、初期状態で日本軍5箇所、米軍7箇所ですが、索敵可能距離からの逆探知問題があるので、米軍索敵は自重ぎみ。それでも、いくつか「敵艦隊発見」の報告が届く。
6ターン、両軍の航空攻撃が始まります。

まず、米軍ヘンダーソン基地航空隊は日本軍艦隊の1つを攻撃。水雷戦隊と判明。

日本軍のヘンダーソン基地空襲一回目、中破。第2次攻撃の必要あり。
7ターン、日本軍の第2次空襲でヘンダーソン基地機能喪失。
8ターン、エンタープライズ、ワスプからの攻撃隊が日本機動部隊主力を空襲。

ちょうど日本軍は2回のヘンダーソン基地攻撃隊を出したあとで、CAPローテーションの谷間。

SBD4ユニットが突入。対空砲火で1ユニットを撃墜されますが、翔鶴を撃沈。
実は今回「日機」のルールのまま、空母2隻の攻撃隊合同で戦闘判定してしまいましたが、「激南」のルールだと発進元が別へクスだと協同攻撃不可が正しいようです。もしかしたら中破止まりだったかも。次回から要注意。
9ターン、昼間水上戦発生。

日本軍は長門型2隻。を投入してました。

昼間砲撃戦なので、両軍とも戦艦のみの攻撃。米軍は、戦艦分散配置が裏目。別艦隊なので協同攻撃できず、火力不足。当方はノースカロライナ中破。日本軍は筑摩、駆逐艦沈没。
10ターン、ノースカロライナ沈没。
そして夜戦に突入。

長門型2隻、酸素魚雷、日本軍水上戦能力優位・・・。

日本軍は翔鶴の護衛をしていた金剛なども投入する徹底ぶり。

米軍の艦隊4は、奮戦するも全て鉄底海峡に・・・。
戦艦ワシントンを擁する米軍艦隊5は、サンタイサベル島を時計回りに、背後から日本軍輸送船団を狙いましたが、一歩届きませんでした。
2日目の朝、第3ターン、

日本軍輸送船団ガ島到着。空襲で5隻撃沈も、7隻揚陸。
米軍空母配置、連携ミス。南北からの挟撃を意図し、ガ島北側にワスプ隊、南側にサラトガ隊、エンタープライズ隊としたのだが、強力な日本軍水上部隊に分断され、南方の2隻は遊兵気味に。日本軍機動部隊は北方のワスプ隊を追撃。
日本軍、執拗に輪形陣周囲を攻撃。

第7ターン、ついにワスプ被弾沈没。
この時日本軍もワスプ隊の反撃を受けるも、対空砲火が奮戦し危機を脱する。瑞鶴の甲板上には次の攻撃隊が準備中で、至近弾でもあればあわや・・だったとのこと。
以上で、第1回戦終了。

日本軍のVP
ガ島揚陸成功 14P
撃沈 空母ワスプ 10P
戦艦ノースカロライナ 6P
重巡x6 18P
駆逐艦x10隻 5P
大中破 軽巡x4隻 4P
合計 57P

米軍VP
日本陸軍拙攻 10P
輸送艦撃沈 5P
撃沈 空母翔鶴 13P
重巡x2 6P
駆逐艦x14隻 7P
大中破 重巡x2 4P
合計 45P
日本軍の+12P、判定勝ち。
水上戦〜夜戦で劣勢になるのは仕方が無いが、もう少し工夫できたかもしれません。あとワスプの損失は余計でした。もう少し位置取り、連携を考えておくべきでした。
米軍の航空機損失は実質13ユニット。日本軍は12ユニットですが、既に精鋭零戦部隊6ユニット中4個を損失。2戦目以降に影響しそうです。

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