『真田軍記』
水戸爺さんと対戦。
この対戦の1週間前、千葉会本隊で水戸爺さんはかみさんと対戦済み。
その時のかみさんの対戦記が
こちらと
こちら。
デザイナーノートにもありますが、ゲーム化のため大坂方の能力を過大に評価し、かつ幕府方の能力は私からみるとかなり過小に評価しているように見えます。う〜ん、ちょっと修正やりすぎなのでは、というのが元版の時からの印象でした。GJ36号の座談会記事で、もりつちさんが指摘していますが、幕府方からみた確実かつ唯一と思われる勝筋は、数に頼った力押しのみ。同様に同誌の作戦指南記事も、「大軍に兵法なし」で幕府方は戦力集中のみ、とあります。
「史実」では圧倒的優位で、選択肢も多かったはずのほうが、オプションが極めて少なくなっているように感じました。城塞も落城しやすく設定されています。鉄砲の装備率が言々、とデザイナーズノートにありますが、個人的には逆に落ちにくいと思うのですが。
この辺りは、史実のシミュレーションではなく、ユキムラ大活躍の仮想戦記シミュレーションと割り切るしかなさそうです。
そんな具合で、千葉会の対戦では関東方をプレイされた水戸爺さんが大坂方を、当方が関東方でプレイ。シナリオは「大坂冬の陣」。
序盤、史実と違いかなり自由に行動できる大坂方の各部隊は、近隣の関東方城塞を攻略していきます。もう少し、関東方も事前に準備しておけよ、といった感じなのですが。
幸運にも井伊直孝が反応移動に成功し、彦根から前進し膳所城に入城。
伊賀上野城の藤堂高虎も、あえて篭城策。真田隊に包囲されましたが、なんとか落城チェックをクリアし、家康本隊が盤上に登場まで維持に成功。
恐らく、幕府方とすれば最良に近い展開だったと思います。

西国側も、なんとか播磨は維持。

さて、家康本隊に、加賀前田と越前松平の北国勢を加えれば、それなりの戦力。
純粋に勝利だけを目指すなら、膳所城あたりまで包囲で落とされたとしても、秀忠隊が到着するまでひたすら待機、が正解なのでしょうが、そんなプレイで楽しいの?と自分の脳内で悪魔のささやき(笑)。伏見城が落とされた時点で「馬鹿息子など待てるか」と大御所様は前進を指示。

序盤戦で、まずは毛利勝永隊を撃破。3ユニット除去。
すると、水戸爺ユキムラはしばし熟考。「ここは勝負」と他の浪人衆に集結を指示。
危険を感じ、一旦距離を置こうと家康隊は反応移動を試みるも失敗。チェック成功なら、隣接する北国勢にスタックして無問題だったのですけど。
早くも家康本隊と浪人衆の決戦が発生。
それでも、条件的には互角(部隊数では関東方が有利)だったのですが、サイの目悪く、敗北したのは家康隊でした・・・。
家康本隊が敗北すると外様大名に動揺が走り、チェックで一番帰ってほしくなかった加賀前田が帰国(号泣)。

前田が帰国しなければ、越前松平と合わせてまだ相当な打撃力を維持できたのですが。(盤上未登場の大名は、増援で出現時にチェックすることとしました。)

その後、一旦彦根〜関ヶ原まで家康本隊は後退。
体制を建て直して再進撃。一旦は真田隊を撃破するも再び勢田のラインで敗北。
今度は伊達が帰国。
秀忠隊と合流し再々度勢田で大坂方主力と決戦も、また敗北。

都合3回、家康敗北で更に脱落外様大名もあり、関東方投了となりました。

幕府方、本当にダメダメな展開としてしまい、申し訳なく。
例えると、日本軍に燃料制限のない太平洋戦争キャンペーンゲームをプレイしている感じでした。
結構サクサクとは進むのですが、序盤は大坂方は色々とクリアするべき項目があるが、関東方は城塞の士気・包囲チェックが主体で(汗)。作戦的な部分で考えることが少ない。
中盤以降、関東方の増援が出てきますが、やはり基本機動力が皆無なので、変なことは考えずにスタックしてじっとしているのが吉。やはり今回みたいな無駄な動きはしないほうが良いのでしょう。
エセックス級が大量就役するまで、無理な反攻作戦は不要。秀忠+東国勢が来てから一気に反攻すればいい。
どうせVP的には逆転は困難なので、大坂落城サドンデス勝ちしか狙えないのだから。
う〜ん、でもそれで関東方プレイヤーは楽しいか?
そもそも設定からして「仮想戦記」なのだから、そんな文句は当たらないといわれれば、確かにそうなのですが、現状だと大坂方だけに贔屓がすぎるように思えるので、どこか関東方にも楽しめる仮想要素があったら、と思ったもので。
ただGJさんも「再版」作品ということで、オリジナルに手を加えるのが困難だったのでは、と推測するところです。
「仮想戦」の場合、史実と乖離する部分をどう誤魔化すかは大変なところがあると思いますが、残念ながらこのゲームのそれは私にとっては不十分に感じました。でも、今回の結果は納得いかないので、次回は幕府方でガチガチのプレイをしてみたいと思います。きっと大勝利すればゲームの評価も変わるはず(笑)。
水戸爺さん、また機会あれば宜しく。
追記1:システム元の「謙信上洛」もそうなのですが、反応移動または強行軍はチェックに成功すると罰則なしで移動可能、失敗すると損耗チェック、となります。これだと、その成功率が高い部隊と低い部隊の差がより大きくなる、というか、チェック成功率が5割の部隊では怖くてできません。デザイナーの1つの見解だとは思うのですが、最初のチェックに成功すれば移動可能だが損耗あり、失敗すれば移動できずそのまま、が理に適っているように思えます。このあたり前近代のゲームですから、天候などの要素も入っている部分だと思うのですけど。
追記2:太平洋戦争との類似点?から思ったのですが、「太平洋戦史」みたいなシステムで表現できるんでは?あるいは「進撃の大海人」みたいな。
下手にヘクスゲームだと違和感があるんで、PtPとかエリアなら大丈夫では、なんて。ドナさんとか大天才〇虎さん、如何ですか。
追記3:3/12で、記事(その1)に「いいね」でコメント記入を下さった方、Skypeについて記載ありましたが、御名前がありませんでした。当記事のほうに「いいね」コメントで記載いただけると助かります。
以上、なんかまとまりない文章で、しかも遅くなってしまったのですが、第77回茨城会報告でした。

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