潮岬は本州最南端の岬で、黒潮の通り道となっている。時期によってその強さは異なるという話だが、西から東へ海流が常に強く流れている。
東紀州の小山ハウスの森田さんに潮岬の攻略法を尋ねたら
「沖の手前の岩礁の間、あるいは手前に細い水路があるからそこを通れば問題ないです」ということだった。
ところが潮岬を越えようとする日は沖縄方面にある台風の影響でうねりが大きく、通るべき道は波が砕けていた。
それで大外を回ったが30分ほど漕いでもほとんど位置が変わらない。潮波のなかカヤックはゆられまくるし、漁船は近くをフルスピードで通り過ぎる。
気持ちも萎えて波ノ浦漁港まで戻る。漁師にひっくり返ったらサメがうようよいるから大変だよと驚かされた。
その日からうねりはさらに大きくなり4日間の停滞となった。
5日目の早朝から激しい雨。ポーテージしようかなと泣きが入ったが、9時過ぎには雨が止み海も穏やかになり、11時に出艇する。今度はブレーク波もなく、すんなりと水路を通過した。
難所といえど好天のときはこのようなものだ。
波ノ浦漁港の皆さんには4日間もキャンプさせていただき感謝でした。
※潮岬の最南端は灯台下ではなくクレ崎という所です。しかし潮がぶつかる難所はあくまでも灯台下の岩礁地帯です。写真の右下に岩礁に囲まれた部分があります。この水路を通ればOKです。

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