室戸岬と言えば台風銀座、第二室戸台風の名は今なお印象に残っている。
「土佐日記」では5日間停滞した後、雲の様子がよさそうということで夜中に室津を出発し、夜もようやく明けてきた思ったら、船方が「黒き雲にはかに出で来ぬ。風吹きぬべし。御船返してむ」といって戻ってしまう。そしてそれからさらに4日の停滞。実にわびしいですね。
室戸岬越えの前夜は奈半利に泊った。夜中に激しい雷雨、しかし夜明け前に小降りとなり出発する。予報では時々の雨だが風は西風だし強くない。昨日漁師さんに聞いた時も「天気はよくないが風は問題なかろう」と。途中雷雨が遠くに聞こえるが、海況はよい。室戸岬を越えようとすると南東の方からダイナミックなうねりがやってくる。岬の東側は瀬が至る所に散らばっている。砕け波を避けながら、岩礁地帯の外側を大回りする。岩場にはたくさんの釣り師たちが見える。室戸岬を越えリラックス気分で高岡漁港に上がった。

翌日は西風が北風に変わった。天気は良かったが風が強く、観光地めぐりをした。

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