今朝のラジオ深夜便、4時台放送の「明日への言葉」は対馬の歴史研究家・永留久恵さんが出演されてました。永留さんはこれまで対馬に関するたくさんの本を出版されていますが、2009年出版の「対馬国誌」(全3巻)で”2010年度日本自費出版文化賞大賞”を受賞されています。対馬の原始・古代から近代・現代までが記述された本ですから、番組の話題が対馬の歴史空間を自由自在に飛翔するものとなって、実に楽しかったです。
番組の終わりに対馬の今後の可能性についての問いがあり、これに対して国際観光と。これまで対馬が最も栄えていたのは弥生時代と室町時代で、対馬の人たちが南北を自由・平和的に往来でき交易で栄えた時代だった。しかし帆船の時代が終わった現代は日本列島と大陸との中継貿易で対馬が栄えることは考えられないので、これからは国際観光地として発展することが地理的にも・歴史的にも最適だということです。
対馬国誌に対馬と済州島を比較した記述があります。
・1920年の国勢調査で、対馬の人口は5万6千人に対し済州島は11万人。面積は済州島が対馬の4番だから人口密度は対馬の方が高かった。
・それが現代では、対馬の人口は半減、済州島の人口は60数万人。
・済州島には外国資本が造った超一流のホテルが10幾つある。
・落ち込んでいく対馬人と、背伸びする済州人。
・大韓民国済州道と長崎県対馬との格の違いは、島民の要求を直接国に訴えることのできるという違いである。
幸いにも、昨日から韓国〜対馬間の定期航路が運航再開となりましたから国際観光地へ向けて再チャレンジです。
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20110618/09.shtml

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