ブリーフィングの実際的な例として、かって講習に受けたナダカヤックの内容例を紹介します。10年以上前のことなので、現状とはことなるかもしれませんがポイントは網羅されてます。ブリーフィングの標準時間は30分です。
1.カヤックの説明
・シーカヤックの構造(バウ・スターン・ラダー・ハッチ・コクピットな
ど)の説明。※配船は個人の能力を見極めて行う。
・カヤックはひっくり返ることがある。また風に流されることもある。
・シーカヤックは進行している時、風向きの方向に曲がっていく性
質がある。
・沈脱したときはカヤックから離れないようにデッキラインをつか
む。
・コクピットに隔壁があるのでハッチに水が入らない限り転覆しても
沈まない。
・ハッチ及びハッチカバーはカヤックによって仕組みが異なるが、
ハッチとカバーがきちんとしまっていることを必ず確認する。
・フットペダルの位置を各自の足に合わせ正しく調整する。
2.装備について
・ぬれてもよい服装等であるか確認する。
・ライフジャケットの装着方法。下・上・サイドの順に締める。
・きちんと締めてあるか相互に確認させる。
・スプレースカートの装着方法。後ろ・サイド・前・サイドの順にはめ
る。グラブループを外に出ているか確認する。
・フットペダルを各自の足に正しく合うように調整する。シートに座
る正しい姿勢を説明する。
・ラダーの揚げ降ろし、曲がる方法。上陸するときは確実に揚げる
こと。
3.パドリングについて
・パドルは持ち幅の基本が肘が直角になる長さでシャフトの中心
から均等に持つ。
・フォワード、ストップ、バック、スイープの漕ぎ方を説明。タンデム
では後ろの人が前に合わせて漕ぐ。
・沈脱した場合に行うレスキューの方法を説明する。
4.出艇準備
・スケジュール、行程の説明。
・パドルを支えにして乗り込む。艇の上で立たないこと。
・船団の組み方はガイドが先頭を漕ぐ。全体がばらけないように徹底する。
・最初に5〜10分間は安全なところで自由練習をさせる。
・場合によっては沈脱の練習をする。
わかってることかもしれませんが、けっこうはしょってしまうものです。徹底できるかどうかですね。

このままハッチカバーを締めて、運悪く沈したら水がハッチの中にどんどん侵入してきます。
ハッチカバーはインナーハッチを含めて確実にチェックすること。とくに休憩時に荷物をとりだした後が要注意です。

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