アダンの果実は、よくパイナップルと間違われる。
実は私も沖縄へ初めてきたとき、パイナップルと間違えて
食べたことがある。熟しているものは、美味しいものではないが、
食べられない事もない。食用とされていた時代もあったそうだ。
アダンはタコノキ科の植物。カタカナだとわかりにくいので
「蛸の木」根っこが蛸の足のようになっているのが名前の由来だ。
海岸沿いに自生している。
あるオジィが「畑のスイカを蛸が食べにくるんだ」と言い張る!
オジィの畑は海岸沿いにあり、その回りにはアダンの木が
茂っている。いくら海から近いからといって、蛸が海から這い出てきて
スイカを持って逃げるなんてありえない。
「そんなバカなことがあるわけがない!」と言うと、オジィも
ムキになって、「本当さぁ、お前は見た事もないくせに!」と
譲らない。蛸は貝や甲殻類を食べる。スイカを食べる蛸なんて
いるはずがない。本土から移住してきている身なので、たいがいの
事は聞き流すけれど蛸が畑のスイカを持っていくなんて、
まだ宇宙人の方がましだ。
「あり得ない!」「イヤ、蛸が畑に来る」「絶対にありえない!」と
言い合っているところに隣の畑のオジィがやってきて
「大潮の日に蛸は畑に現れるさぁ」と言う。
絶対にありえない!きっとアダンの木を蛸と見間違えているのだろう。
