毎日、畑にかよって、精魂込めて育てた作物が、
台風で吹き飛ばされすべてが無くなってしまう
なんて、私には考えられない。
数日かかってパソコンで書き上げたものが、
コンセントを足でひっかけただけで
又、書き直さなくてはならなくなったとき、
何もかもやる気がなくなってしまった。
そんな私には到底、農業なんてできないだろう。
農業をしている地元の友達はたくさんいる。
宮古島の農業はサトウキビだけのように思って
おられる方もいるようだが、サトウキビはあまり
昔と違ってお金にならない。「あんなものは
年寄りのするものだ」という奴もいる。
最近では宮古島では出来ないといわれていた
パイナップルの栽培に成功したり、農業を受け継ぐ
次の世代の人たちは新しい宮古を代表するような
作物を研究している。
農家の知り合いが、突然「イスラエルへ行って
みたいなぁ」と言ってきた。実は彼と以前に酒を
飲んだときに、イスラエルへ行ったこともない私が
軽い気持ちで「イスラエルは農業の先進国だよ」と
知ったかぶりで話したことがある。
不毛の地といわれる砂漠でメロンやトマト、イチゴ
などの成功させたと言う本を読んだ軽い気持ちから
言った言葉だ。でも彼にはその話がずっと心を
揺さぶっていたらしい。
「イスラエルはどこにあるか?」
「飛行機賃はいくらくらいか?」私の顔を見つけると
よく聞いてくる。余計なことを言ってしまったものだ。
熱しやすい宮古人の性格!彼のイスラエルへの願望が
早く覚めることを願うばかりだ。
