沖縄で一番よく使われている「酢」は小さな360ml入りの
ペットボトルに入った「まるこめ」と書かれた合成酢。
近所のマチグゥワー、そしてスーパー、コンビニ、
どこにでも売られている。
漁船にも必ずといっていいほど「酢」が常備されている。
釣った魚をさばいて、酢で軽く洗ってから醤油をぶっかけて
食べるのが船上の食べ方。食用ばかりに使うわけではない。
釣り糸にからまってあがってくるプランクトンで刺す
ものもいれば、魚の棘に毒を持つものもいて、そんなときは、
まず酢で消毒する。
沖縄の各ビーチにもクラゲ対策に酢が置いてある。
「まるこめ」と表記されているので、てっきり味噌で有名な
「マルコメ」と思っていた。あまりラベルの小さな文字など
見ることもなかったが、よく見ると製造元は「鹿児島県」
と書かれてあるではないか。
味噌の「マルコメ」は長野県である。
今まで商標登録で問題にならなかったものだ。
沖縄では「まるこめ酢」と普通に呼ぶ。
しかしこの「まるこめ酢」は合成酢で米酢ではない。
製造元の会社も鹿児島県の「マグマ」という会社。
おそらく桜島が見えるところにあるのだろう。
住所も面白い出水市の六月田町。
水がわき出るところで、6月に田植えをするところであると
想像する。沖縄の酢は「約二倍に薄めて使用してください。」と
書かれてるだけあって普通の酢より濃い。
本土に行ったとき酢を口にすると味が薄いと感じてしまう。
この前、ある潜り漁師さんが、海から帰ってくると頭が
かゆくてかゆくて仕方なかったので、なんと酢で頭を洗ったと
言っていた。色々な使い方があるものだ。
