時は江戸の時代 夫の暴力に耐えきれず、家を飛び出した
妻がむかった先は上州(今の群馬県)にある縁切り寺の
満徳寺。寺まで後少しというときに、後ろから復縁を迫る
夫が追いかけてきた。危うく捕まりそうになった妻は
履いていた草鞋を寺の境内に投げ込んだ!
それに気づいた寺男が女性を救う。
縁切り寺の有名な話。
江戸時代、男からの離婚は認められていたが、女性からの
訴えは通らなかった。離婚するときは男からの
離縁状(三行半)がいる。ただし、例外が一つ認められていた。
それは縁切り寺に逃げ込めば離婚が成立する
というもので、寺は当時の役所であり寺社奉行の管轄。
先に書いたように、追いかけられて捕まりそうになっても、
妻が身に着けている櫛やかんざし、帯や草鞋でも寺の中に
放り込めば、セーフという決まりがあったそうだ。
寺に逃げ込んだからには、俗世を捨て
(再婚などもってのほか)尼として暮さねば
ならなかったとか。
ストーカー規制法が出来たのは、ある事件がきっかけとなり
2.000年に法律ができた。それまでは、警察に訴えても
「民事扱い」で、当然警察は、民事不介入。
刑事事件の対象となってからしか警察は動けない。
(夫婦ゲンカは犬も食わないと言われるほど、
バカバカしい事も多い)
現代において縁切り寺は願掛けの場所であって法的根拠はない。
都会にはNPOのセーフハウスなるものが存在するらしいが、
こんな小さな島にはそんなものもなく、
三日に一度は新聞の記事に出てくるDV事件。
どうせたいした事件などあまりないのだから、警察ももっと
積極的に動けばいいのに。
