小学校の夏休みに「朝顔の観察」という宿題があった。
種をまいてからの成長過程を日記に記すということ
だったと思う。
「朝顔に釣瓶とられて貰い水」
誰の俳句だったか忘れたけれど、江戸時代の話だろう。
蛇口を回せば水が出る今の時代では、釣瓶と
言われてもなんのことだか・・・?
釣瓶とは井戸水を汲むときのロープを垂らした桶の事。
朝早く井戸の水を汲もうとしたら、一夜のうちに伸びた
朝顔の蔓(つる)が釣瓶に絡みついていて、蔓を切って
しまうのはしのびなく、近所に貰い水をしたという句意。
我が家の裏手は原生林になっていて、色々な植物がある。
宮古島ではほぼ一年中、朝顔の花が咲いているが、
暖かくなってくると一斉に朝顔が咲き始める。
よく「これは朝顔ですか?」と聞かれる。
日本人ならほとんどの人が朝顔を知っている。
普段、本土で見慣れている朝顔とやはり少し違うのに
気付いているのだろう。
沖縄で見られる朝顔は「琉球朝顔」という種類。
昔は薬にも使われたそうだが、種にはかなりの毒性が
あると聞いたことがある。
観賞するだけのほうがいい。
近所のオジィは、「昔はこの葉っぱでお尻を拭いたさぁ」
と教えてくれた。
