本土の方は、気温が早くも30度を超すところが出ている。
沖縄の方が過ごしやすい。地球儀をぐるっと回すと、
琉球列島と同緯度地帯を見回してみると、その多くが
乾燥地帯。サハラ砂漠やリビア砂漠など世界的に有名な
大砂漠が目白押し。
これは、赤道付近で発生し、湿気を含んだ風が、低緯度地帯で
大量の雨を降らした後、乾燥した熱風となって中緯度地帯を
襲うから。インドでは猛暑が襲い大変な被害が出ていると、
ニュースでやっていた。
ところが、琉球列島は、こうした乾燥地域にありながら、
年間の降水量は2千ミリを超える多雨地帯になっている。
これにはヒマラヤ山脈と黒潮の存在がかかわっている。
琉球列島に雨をもたらすのは、やはり梅雨。
梅雨のメカニズムは、中緯度地帯の上空を西から東へと
ものすごい速さで流れているジェット気流が南下し、
このジェット気流がヒマラヤ山脈にぶつかって二つに分かれ
日本列島の上空でふたたび合流し梅雨前線を発生させるために
起こるもの。
また、琉球列島にそって北上する黒潮も、赤道方面から
湿った空気を運んでくるため、
やはり琉球列島に雨をもたらしてくれる。
この現象のおかげで亜熱帯気候でいられるわけだ。
しかし、黒潮が蛇行したり、エルニーニョが発生したりすると、
気候は大きく変化する。インドの猛暑や日本から遠く離れた
ところで起きる異常気象も、バタフライ効果で
日本に異常気象をもたらすこともある。
今年も本土は猛暑続く夏になりそうだ。
