本土の海水浴場で、波とたわむれるように遊んでいる
シーンを映画などで見る。そういうところでは波乗りが
出来たり、もちろん監視員もいるようなところ。
海に囲まれている宮古島では、波が高くなると海には入らない。
毎年、海での事故が起こる。そのほとんどが
「エッ こんな日に海に入ったの?」
と地元の人は言う。低気圧が近づいたり、波浪警報が出ているときは
海に入らないほうがいい。
浜辺に打ち寄せる波は、時折、牙をむく。
海の波は、波長・波高・周期が重なりあって出来ている。
専門用語で「波の成分波」という。
ある成分波の山(波の山)に別の波の谷が重なると相殺されて
小波となり、逆では、山と山が重なると大波となる。
そうして長い間には、すべての成分波が重なって、驚くほど高い波が
襲ってくることがある。
古い漁師達はこの大波を「一発大波」と呼んでいる。
天気予報で出る波の高さは、ある一定期間に現れた数多くの
波の高さを高い順に並べ、上位三分の一までの高さを平均した値で、
これを「有義波高」という。
海岸に打ち寄せる百波に一つの大波は有義波高の1.6倍、
千波に一つは、約2倍となる。
波の高さ2mの予報では、千波に一度4mの波が来ることがある。
事故に会った人たちも「これくらいなら大丈夫」と
思って遊んでいたのだろう。
低気圧や波浪警報が出ているときは、海に入らないほうがいい。
