20代前半の頃に、日ごろお世話になっている
社長さんから「ちょっと、名前を借りてもいいかな。」
と言われた。名義貸しというのは、あまりよく
ないことに使われる。
今なら、まずその理由を聞くだろう。
でも当時は若く、世の中のことなんて何も
知らなかった。その社長の言葉が合図になったように、
わずか数日のあいだ「名前を借りてもいいか?」と
数人に話を持ちかけられた。
「いいよ。」の二つ返事が、その後、どうなったかのか
わからない。名前貸しの理由は、当時バブル絶頂期!
その象徴となったような出来事の一つに
電電公社の民営化というのがあった。
NTT株が上場される前に抽選で選ばれた人だけ買えると
いうもの。今ではIPOという言葉も聞きなれたが、
あの頃は、ほとんどの人が知らなかった。
NTT株は民営化企業の初上場ということもあり、
申し込み期間中165万株に対して
1058万件もの申し込みがあったそうだ。
2月9日に東証に上場されると、買い注文が殺到して初日
には値が付かず、翌日取引終了まじかに付いた初値は
160万円で、売り出し価格119万7000円を40万円も上回り、
その後も値を上げ続け2カ月後には318万円の高値を
記録した。
あの頃、まわりにはNTTで儲けたという話が、
まるでサクセスストーリーのように語られていた。
そういえば、ソフトバンクが売り出されるとか・・・・
こんな南の島では、関係のない話・・・・・
でもないか
