沖縄では、飲み会の集合時間に、みんなが揃うことは
ない。10分遅れなら時間通りで、1時間以上遅れて
やってくるのは、ごく普通のこと。
これを沖縄では「沖縄時間」または「ウチナータイム」と
呼んでいる。
時間にルーズと言ってしまえば、それまで。
そもそも歴史をさかのぼると、琉球王朝の首里城では、
日時計と水時計が使われていた。
この時刻にもけっこうな誤差があったといわれている。
関西人は「せっかち」宮古島で仕事を任されたとき、
ルーズな時間になかなか慣れることが出来なかった。
遅刻は当たり前!工期の意味がわかっているのか、
声をあげて怒るのにも疲れ果てた。
工程表を見ていると、
「そんなのを見ても仕方がないさぁ」と他人事のようにいう。
「テーゲー テーゲー ナンクルナイさぁ」
たとえば予定というものが、予定通り進まないものと
認識している島の人と予定通りに進むから予定だと考える
本土出身者との違いは簡単には埋められない。
時間通りに来る電車や待ち合わせを本土で経験してきた
ナイチャーは、予定が予定通り進むということは、
石を落とせば地面に落ちるというくらい当然のことなのだが、
島では予定通りに進まないということの方が、
それと同じくらいに当然なのだ。
たぶん、本土と沖縄では流れる時間が違うのかも知れない。
いつのまにか「テーゲー テーゲー ナンクルないさぁ」
と言っている自分がいる。
