秋になり、強い北からの季節風が、吹き出すと海が荒れる。
いつも行く下地島周辺ダイビングポイントに
行けなくなることがある。
そんなときは、風の影にあたる、宮古島本島の南側まで
遠征する。
南海岸は、太平洋側に面していて、まっすぐ南へ
30分船をはしらせれば水深は1千メートルを越え、
その先は、エベレストもスッポリ収まる
琉球海溝である。
そのような環境から比較的透明度がよく
大型海洋生物のイトマキエイや、イルカ、3月には、
クジラが子育てのために回遊してくる姿が、時折
見られる場所でもある。
遠征と言っても、下地島のポイントまで、
約30分、南海岸のポイントまで40分ほど。
昔の小さな船で、南海岸まで荒れた海を乗り越えて
やってくるのは大変だった。
あの頃は1時間以上かけて、途中で船が転覆仕掛けた
こともあった。
今は船も大きくなり船足も格段と速くなったので、
途中、多少の揺れさえ辛抱すれば南海岸まで
来ることができる。
北風が吹き平良から海を見れば、真っ白に荒れていても
南海岸はまるで同じ海とは思えないような静けさ。
そろそろ、南海岸に行く日が増えてきた。
