2〜3カ月に一度、船を陸揚げして船底にこびりついた
海藻などを落とす。ちなみにエンジンのメンテナンスは
250時間を目安に消耗部品の交換などしている。
船を浮かべているだけで、船底には貝や海藻が付着する。
付着物をある程度抑え込むために、船底には
船底塗料を塗る。船底塗料は毒であり海洋汚染の大きな
原因だといわれている。
現在流通の約60%が海運、つまり船で運ばれているのが現状。
船底塗料を塗ると付着物はある程度抑えられるが
0ではない。
船底塗料を塗ると海面との摩擦が増えて船にもよるが
船足が1ノットほど落ちることになる。
塗らなければ3ノットから4ノット落ちる。
そのためにタンカーなどは莫大な経費をかけても
船底塗料を塗ることになる。
ロシアのバルチック艦隊が日本に負けた原因の一つが
船底にこびりついた付着物だという研究者もいるほどだ。
カラカラの船は2〜3カ月に一度陸揚げして、こびついた
付着物をブラシでこすって落とす作業をする。
その後に船底塗料を塗るのが普通だが、今まで一度も船底塗料
を塗ったことがない。
若いころに漁協のスロープで、船の船底塗料を
塗ろうとしたときに、老練の漁師がやってきて
「潜りが塗る必要はないだろ。
ワシが潜れるのならそんなものは塗らない。」
と言われたことがある。
毎日、海に潜るのだから、気づいたときに少しこすれば
いいだけ。
それでも2〜3カ月に一度は陸揚げして船底を掃除している。
