島の水道整備がされる以前に生活用水として、
島の各地に井戸がある。ある意味、井戸を中心に
集落が出来たといっても過言ではない。
沖縄の井戸は本土の井戸とは異なり、階段を
降りて行く地下にある。
我が家の近くにも士族が使っていた
「大和井」(ヤマトガー)
庶民が使っていた「盛加井」(モリカガー)があり
史跡になっている。
このような場所は、独特な空気が流れていて、
降りていくとまるで別世界に飛び込んだような気がする。
真夏でも気温はグンとさがり肌寒さを感じるほどだ。
ゆえに最近ではパワースポットといわれる場所になっている。
他にも、このような場所に入ると小さな虫が
群がってくるが、帰り道では虫はよってこない。
そういう不思議と思える現象が、パワースポットという
言葉を後押ししているのだろう。
最近、脚光を浴びるようになった伊良部島の
「ヌクドビアブ」という史跡がある。
ヌクドビアブの説明石が置いてあって、
「ヌクドビアブは、カナマラアブから南西に
1.5`程の森の中にある。深さは22m・・・・・・・・」
ヌクドビアブの入口にあるのに、わざわざ
カナマラアブが出てくる意味がわからない。
ウリガー(井戸)と同じような空気が流れているが、
井戸や御嶽ではなく、戦時中に
防空壕として使われていた。
確かに不思議な空間であるが、誰がパワースポットにしたのか、
洞窟の奥には日本軍が使っていたカマド跡が今でも残されている。
