海から帰ってきて、スタッフは留守電を聞く。
問い合わせなど毎日、4~5件、
多ければ10件以上の留守電がある。
今日は、その中に
「野菜がたくさんあるから、取りに来んかねぇと電話
しているさぁ」(そのまんま)
という留守電が入っていた。
自分が誰かと名のらなくてもスーツ屋の
オバァということがわかる。
このあいだ、「歳いってキツイから、もうそろそろ
やめようねぇ」なんて言ってた。
この島に来た頃からの付き合いで、かれこれ30年以上になる。
当時は、刺身屋さんをやっていた。
お店に入ると、魚が50キロほど入ったクーラーボックスが
4つほど置いてあって、
お客さんはその中から魚を選ぶ。
それを目の前で刺身にして売ると言う方式だった。
一つは私が捕ってきた魚のボックス。
あの当時、一日200キロ以上を売る刺身屋なんて
沖縄中探してもオバァとこしかなかったんじゃやないかな。
あの頃、漁師連中は、オバァのことを「アンマー」(お母さん)
と呼んでいた。今から20年ほど前に刺身屋を
突然やめてスーツ屋さんを始めた。
最近は畑で野菜を作っているようだ。
たまに「野菜をとりに来い」と電話がある。
オバァももうけっこうな歳だ。
いつまでも元気でいてほしい。
