港に接岸する風でもなく、沖合に貨物船が
停泊している。一時期に比べて数は減ったが
クリアランス船だ。
クリアランス船とは、国交がなく、直接交易
出来ない国通しの間で貿易をするように
考え出された貿易船のこと。
クリアランスとは「通関」との意味がある。
中国や台湾から出港した船は、一時的に外国(日本)の
港に寄港して、その証明書を受けて
台湾や中国へと向かう。石垣島、宮古島においては
港に接岸せずに名蔵湾や平良港沖に
停泊して、その港(国)の寄港証明書を
受けて出港していく。
クリアランス船がくるようになったのは
1986年(昭和61年)頃からで、その前の年に
台湾が、外国を経由した中国船の寄港認めた
ことが、その背景にある。
その後、平成9年 1997年に香港が中国に
返還されて以降、次第に増えて、
平成13年には2000隻を超え、翌平成14年には
3000隻超え平成18年ピークで
5600隻のクリアランス船が寄港している。
平成19年以降は減少傾向にあり、平成20年12月には、
中国と台湾との間で船舶の直行が解禁された
ことからクリアランス船は激減した。
それでも年間数百隻が今でも
石垣島、宮古島にクリアランス船が
沖合に停泊しているのを見ることがある。
