【くるみ坂の少女 21】
まあこれはちょっと嘘だ。ついたての向こうの彼女の裸にもちょっとは(いやだいぶかな)どきどきしたんだから。
少女「あんた、オトーラ姐さんのお客だったの!」
ヌアット「し、知ってるの? じゃああとで謝っておいてくれるかな。別に彼女が気に入らないっていうんじゃないんだ。僕は兄さんに無理矢理連れてこられただけで、相手が誰かとか関係なく、最初っから逃げ出すつもりだったんだ……って」
少女「あんた…………オトーラ姐さんから逃げてきたんだ。やることやらずに?」
少女の声はひどく驚いている感じだった。
ヌアット「うん……まあ、そういうこと」

0