●カナン語の成立
もともとカナンの〈言葉〉は人間のものではなかった。
それらはパルパルのものであり、神々のものだった。
神々はいわゆる話し言葉を持っていたが(厳密には、「声に出して話して」いたかどうかわからないのでは話し言葉ではないかもしれないが)、それを記録に残すようなことは考えていなかったらしい。だから、黄の時代の終焉までの歴史は神々と交感したクマリなどから伝え聞く他はない。
一方で、パルパルは話し言葉を持たなかった。石造りの彼らは「我ら自身が言葉であり、概念であり、動作である」となぞめいた言葉で彼らの言語を語る。ひとつわかっていることは、人間の使っているカナン語の文字は、これはパルパルから伝えられたらしいということだ。
もともと言葉を持たなかった人間たちが今しゃべり、書いているのは、もともと神々とパルパルから贈られたものだということである。
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