謹賀新年
2021年(令和3年)は丑(ウシ)年で、動物に当てはめると「牛」になります。
本来、干支とは、十千と十二支を組み合わせたものなので、2021年の干支は「辛丑(かのとうし)」になります。
「丑」という字は中国で生まれた漢字で、手の指を曲げて物を握る様子を表した象形文字で、本来の意味は「つかむ」「からむ」という意味があり、芽が種子の中で伸び切ることができない状態を表しています。
「牛」は、古くから食牛や乳牛、耕牛と呼ばれ、酪農や農業で人々を助けてくれる存在として重要な生き物でした。大変な農業を地道に最後まで手伝ってくれる様子から、丑年は「我慢(耐える)」や「発展の前振れ(芽が出る)」を表す年になると言われています。
先を急がず、目の前のことを着実に進めることが、将来の成功につながっていくとも言われています。
丑(牛)は、昔から食料としてだけでなく農業や物を運ぶ労働力としても、人々の生活に欠かせない動物でした。「紐」という漢字に「丑」の字が使われているように、人々の間を「結ぶ」存在という意味もこめられ「神の使い」とも考えられています。それを示すかのように、学問の神様・菅原道真をまつる天満宮には、牛の像が置かれています。
「菅原道真が丑年だったから」
「道真が暗殺されそうになったところを、飼い牛が救ったから」
「道真の遺体を運んでいる時に、牛が座り込んで動かなくなったので、そこに埋葬したから(その場所が太宰府天満宮)」
「黙々と働く牛の様子は、道真の教えに通ずるものがあるから」
など、菅原道真と牛にまつわる様々ないわれがあります。
牛といえば、昔からのんびりキャラで、その要因のひとつが、いつものどかに口を動かしていることですが、そこに牛の優れた特徴があります。牛には4つの胃袋があり、一度、呑み込んだ食べ物を、再び口の中に戻して反すうする特徴があります。反すうして細かく噛み砕いた食べ物を、胃の中の微生物が食べ、その結果、微生物が大量に増殖し、それを牛が消化して栄養にしているから、タンパク質豊富な牛乳や肉になるのだそうです。
闘牛では、赤い布を振ると牛が興奮しながら突進してきますが、赤い布を使うのは、人が興奮するからです。赤い色には、人の本能を刺激する効果があるのですが、牛は色が識別できないので、モノクロに見えています。赤い色を使うのは、牛ではなく、闘牛士や観客を興奮させるためなのです。闘牛の牛が突進してくるのは、事前にストレスをかけられイライラした状態で入場するので、目の前で布をヒラヒラさせてちょっかいを出されると、怒りが爆発するからです。赤以外の色でも牛は突進してきますが、人の興奮度は赤ほど高まらないでしょう。
牛と人との付き合いは長く、従順な家畜として昔から親しまれてきたので、丑と牛にまつわることわざや慣用句、言葉が沢山あります。
・丑三ツ時(うしみつどき)
丑の刻(午前1時頃〜午前3時頃)を4等分した3番目なので、午前2時頃〜午前2時半頃をさします。まさに、静まり返った真夜中なので「草木も眠る丑三ツ時」などといい、怪談話に欠かせないフレーズとなっています。また「丑の刻参り」という呪いの儀式も有名です。
・土用の丑の日
うなぎでお馴染みの「土用の丑の日」は、夏の土用(立夏前の約18日間)に巡ってくる丑の日のこと。丑の日は12日ごとに巡ってくるので、巡り合わせによっては2度目の「土用の丑の日」があり、1度目を「一の丑」、2度目を「二の丑」と呼びます。
・牛の歩みも千里
努力を怠らならなければ、成果があることのたとえ。
・牛は牛連れ馬は馬連れ
似た者同時は集まりやすいことのたとえ。また、似た者同士が集まると、物事が上手くいくことのたとえ。
また、丑年は、今までにない新しいことが始まった年が多いのも特徴です。
1961年には「NHK朝の連続テレビ小説放送開始」
1973年の「オイルショック」では、我慢の象徴のような年になりました。
1997年には「消費税が5%へ引き上げ」が大きな話題になったものの、世界初となる量産型ハイブリット車「トヨタ・プリウスが発売」されました。
2009年には、選挙による初めての「政権交代」や「裁判員制度が開始」。
2021年予想、コロナウィルス、ワクチンの成果?衆議院解散選挙、どうなる、東京オリンピック、政権交代?2021年の丑年は、一体どんな年になるのでしょうか?
コロナに負けず、SURF & SNOW、本年もよろしくお願いします! Yoshi

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