朝一、というか夜明け前、4時に携帯電話が鳴り響く。
携帯の液晶画面に

「植島丸」

の表示。
「弁慶!船の場に出てこいな!」要件のみでガッチャ
漁師の電話は常に一方通行。(慣れたけど・・)
きっと大漁で荷揚げの手伝いだと推測し慌てて家を出る。
港に着くとなんて事はない。
「ほれ!祭りの魚じゃ!」と立派な桜鯛を頂く。
港が違うのにわざわざこの為に?
気づくとお礼を言う間も無く、船は去って行く。
まるでテレビの中の「正義のヒーロー」みたいだ。
何を隠そう、この「植島丸」は鳥取県で一番稼ぐ船なのだ。
下手なプロ野球選手の年俸なんか、かる〜く超えてしまう
いわゆる
「カリスマ漁師」なのです。
弁慶丸も「いつかは・・・植島丸みたいに!」と目標にして
いますが、背中どころか足跡すら見えてきません。
そんな偉大な「植島丸」が、こんな新米漁師を可愛がって
頂き、本当にありがたい事です。お近づきになりたくても
なれない漁師がたくさんいると言うのに・・・
カリスマ漁師の桜鯛も届き、少しづつ祭り気分も
盛り上がってきました。

2