2022/2/25
Yanmar 2GM Engine ENGINE
30〜40年前の中型ヨットに搭載されるエンジンはYanmar 2GMor3GM又はVolvo 2002or2003が主流だ。
そろそろ経年劣化でトラブルが出て来る頃、Contrailは12年前に早々に2GM20から新品の3YM20に乗せ換えて日本周航へ出航!
2GMはとても良いエンジンで、オーナーの手入れ次第で末永く活躍してくれる。
今でも多くのヨットに搭載され、元気に走っている!
しかし、放置されたエンジンは無残だ、しかも海上係留のヨットエンジンは錆びて最悪だ!
今日、また放置された2GM20が運びこまれてきた!

これは長年放置されていたヨットが解体処分されることになり、エンジンだけを取り降ろして、此処に運び込まれたが、所詮放置されたエンジンで見た目は錆びだらけで状態は最悪だ!
我が家のガレージFactoryは3台の2GMが頓挫することになった!

右はニコイチの2GM20で既に完成してDerivery予定だったが、心臓(Head Assy)を隣に移植した!
このエンジンはこの数年間いろいろ学ばせてもらったので教材として保存しようと思う。
中央は心臓を移植されて蘇った2GM、冷却水ポンプを付ければDerivery出来る。
初期の2GM、2GM20との違いはフライホールが小さい(12s、20:17.5s、3GM:17.5s)とCyilinderはLiner入り、以外は、大きな違いはない。
連続定格出力は2GM:13hp3400rpm、2GM20:16hp3400rpmで3hpの差がある。
左は今日搬入された2GM20、作業台に乗せて早速分解開始!
錆が酷い、今まで扱ったエンジンで錆は最悪!

分解は困難を極める、ボクの作業服もサビまみれだ!!
しかし、Headを外して両面を点検・・・状態は悪くない!

これなら何とか再生出来そうだ!
こんなボロボロのエンジンが生き返ったら、またまた感動ものだ!
モチベーションがアップする!!
バラバラに分解して洗浄するには根気と体力がいる!
錆の量は半端じゃない、しかも泥まみれ・・・・

これまでにパーツクリーナー5本、灯油1L使った!
これまで使いこなされた2GMと今回のような放置された2GMの違いで気が付いたのは意外と・・・・
充分に使い切った2GMはHeadやシリンダーブロックのHead面に経年劣化が見られた。
またコンロッドやピストンピンにも変形が、バルブにも偏摩耗が見られた。
これまでクラブの4台の2GMは新品の3YM20に換装されて、現在も使いこなされている!
放置された2GMは??
使い切って放置するのと、放置されたヨットに搭載されていた2GMとは異なる!?
見た目は錆びてボロボロでも分解してみれば密封されているエンジン内部は意外と朽ちていない!
今回の2GMは多分これだろう!?
放置されて30年は経過していると思うがYanmar エンジンのQualityは高い!
冷却水ポンプのトラブル5点

・水が出ない・・・
インペラの破損→インペラ交換
本体のインペラの当たる部分の摩耗→補修不可
プーリーのシャフト穴が丸くなって滑ってしまう→プーリー交換
・本体からの水漏れ・・・
Oil Sealの摩耗→Seal交換
シャフトの擦り傷→ボーリングで研磨、但し削り過ぎない事(シャフトは高価:9500円)
ベアリングの錆ロック→ベアリング交換
*直接冷却のポンプは関節冷却よりもひと回り小さいが互換性はあると思う。
2/3GMのポンプをこれまで5台分解して、寄せ集めでやっと2台を完成した!
2GM20のパーツが届いたので組み立て開始、使えるパーツは錆落としと塗装で相当の時間を費やしたが、組み立ては楽しい!
ただし、余りにも錆が酷く、使用可能なものでも程度の良い中古パーツをストックしてあったので思い切って交換した!
(オルタネーター、インジェクションバルブ、エアクリーナーボックス、燃料高圧パイプ、ボンネット、燃料エレメントケース、フライホールハウジング、ミッション一式・・・)

角材を使って試運転用のマウントを作り、17.5sのフライホールを取り付けるのに一苦労!
*先の2GM/Headエキマニの腐食穴を、耐熱金属溶接パテを使って補修を試みる。

指先で溶接もどきが出来るのであればCoodだ!
慣らし運転後が楽しみだ!
パテ塗から24hr以上、十分に硬化したので、心臓(Head)を元のエンジンにお返しして、再組立て、同じ作業を何回もやっているので仕上がりは早い!

早速試運転、一発始動!拝借していた心臓の時より、調子が良い!
毎日1hr慣らし運転してパテの様子を見てみようと思う・・・
同時にニコイチの2GMも心臓を戻して試運転、問題はない・・。
2回目の試運転、1Hr回した後、ミキシングエルボーを外してエキマニを触診、問題ない!
これから毎日慣らし運転してみよう!
2GM20のパーツがYanmarから届いたので、最終組み立て開始・・・
大切なHead部分は、2000番で磨き、新しいValveを取り付けValveコンパウンドで擦り合わせ・・

Valve Stemも新しく交換して、組み立て、エンジンに乗せる・・
オイルと燃料を注入して、エア抜き後、噴射タイミングを点検、噴射ポンプも正常だ!
いよいよ今日はオルタネーターと配線を取り付けていよいよ試運転・・ワクワクする!!
ところが・・・・!?
あれほど錆が酷く、再生をあきらめかけたのだが、見違えるほど新品のように!!

気持が高ぶるのを抑えてセルを押すが反応なし、スターターかと、降ろしてTestするが正常!
長い配線の端子を接点クリーナーで洗浄して、セルは正常に持ったが・・・・
点火しない・・・・・!?
燃料系統かと・・・インジェクションバルブの噴射Testまで正常

ここまでやったが状況は変わらず・・・
一晩頭を冷やして一から見直そう!、いやこの2GMも一晩寝かせてみよう!?
長年仮死状態だったのが、いきなり目覚めるのも理に合わない・・・
点火しない最後の要因は圧縮不足か??
他の2台の2GMを手回しすると、違いが分かった!
朝不燃ごみに出した金屑の中から、取り外したピストンリングを探し出し、ノギスで計ったら・・・なんとオーバーサイズのリングだった!
新しいリングはスタンダードサイズなので、これでは圧縮圧力は低下する!
直ぐにYanmarに発注したが、在庫切れ、3月末に生産するとのことなのでしばらくはピストンを外して待機しよう!

ピストンを抜くにはオイルパンを取り外す、エンジン本体を斜めにして、オイルは直接廃油キットに・・・・
初期型の2GMは今日も1Hr慣らし運転、順調だ!
Holts耐熱700℃溶接パテは信頼できそうだ!仕上がりはすこぶる好調!!
そろそろ持ち主にお返ししよう!
小物パーツを用意しておくと何かと便利です!

右から、大小ホースクランプ・大小ゴムキャップ
左から、銅パッキン・O-Ring:燃料やオイル漏れが解消する。
来週はまたまた、トラブルを抱えた2GM20が搬送される、週末はSailingを楽しみたいので受け入れ準備をして、温泉にでも行こう!!
エンジンの手術台と試運転キットを準備した。

来週はどんな容態のエンジンが乗るのだろう!!
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そろそろ経年劣化でトラブルが出て来る頃、Contrailは12年前に早々に2GM20から新品の3YM20に乗せ換えて日本周航へ出航!
2GMはとても良いエンジンで、オーナーの手入れ次第で末永く活躍してくれる。
今でも多くのヨットに搭載され、元気に走っている!
しかし、放置されたエンジンは無残だ、しかも海上係留のヨットエンジンは錆びて最悪だ!
今日、また放置された2GM20が運びこまれてきた!

これは長年放置されていたヨットが解体処分されることになり、エンジンだけを取り降ろして、此処に運び込まれたが、所詮放置されたエンジンで見た目は錆びだらけで状態は最悪だ!
我が家のガレージFactoryは3台の2GMが頓挫することになった!

右はニコイチの2GM20で既に完成してDerivery予定だったが、心臓(Head Assy)を隣に移植した!
このエンジンはこの数年間いろいろ学ばせてもらったので教材として保存しようと思う。
中央は心臓を移植されて蘇った2GM、冷却水ポンプを付ければDerivery出来る。
初期の2GM、2GM20との違いはフライホールが小さい(12s、20:17.5s、3GM:17.5s)とCyilinderはLiner入り、以外は、大きな違いはない。
連続定格出力は2GM:13hp3400rpm、2GM20:16hp3400rpmで3hpの差がある。
左は今日搬入された2GM20、作業台に乗せて早速分解開始!
錆が酷い、今まで扱ったエンジンで錆は最悪!

分解は困難を極める、ボクの作業服もサビまみれだ!!
しかし、Headを外して両面を点検・・・状態は悪くない!

これなら何とか再生出来そうだ!
こんなボロボロのエンジンが生き返ったら、またまた感動ものだ!
モチベーションがアップする!!
バラバラに分解して洗浄するには根気と体力がいる!
錆の量は半端じゃない、しかも泥まみれ・・・・

これまでにパーツクリーナー5本、灯油1L使った!
これまで使いこなされた2GMと今回のような放置された2GMの違いで気が付いたのは意外と・・・・
充分に使い切った2GMはHeadやシリンダーブロックのHead面に経年劣化が見られた。
またコンロッドやピストンピンにも変形が、バルブにも偏摩耗が見られた。
これまでクラブの4台の2GMは新品の3YM20に換装されて、現在も使いこなされている!
放置された2GMは??
使い切って放置するのと、放置されたヨットに搭載されていた2GMとは異なる!?
見た目は錆びてボロボロでも分解してみれば密封されているエンジン内部は意外と朽ちていない!
今回の2GMは多分これだろう!?
放置されて30年は経過していると思うがYanmar エンジンのQualityは高い!
冷却水ポンプのトラブル5点

・水が出ない・・・
インペラの破損→インペラ交換
本体のインペラの当たる部分の摩耗→補修不可
プーリーのシャフト穴が丸くなって滑ってしまう→プーリー交換
・本体からの水漏れ・・・
Oil Sealの摩耗→Seal交換
シャフトの擦り傷→ボーリングで研磨、但し削り過ぎない事(シャフトは高価:9500円)
ベアリングの錆ロック→ベアリング交換
*直接冷却のポンプは関節冷却よりもひと回り小さいが互換性はあると思う。
2/3GMのポンプをこれまで5台分解して、寄せ集めでやっと2台を完成した!
2GM20のパーツが届いたので組み立て開始、使えるパーツは錆落としと塗装で相当の時間を費やしたが、組み立ては楽しい!
ただし、余りにも錆が酷く、使用可能なものでも程度の良い中古パーツをストックしてあったので思い切って交換した!
(オルタネーター、インジェクションバルブ、エアクリーナーボックス、燃料高圧パイプ、ボンネット、燃料エレメントケース、フライホールハウジング、ミッション一式・・・)

角材を使って試運転用のマウントを作り、17.5sのフライホールを取り付けるのに一苦労!
*先の2GM/Headエキマニの腐食穴を、耐熱金属溶接パテを使って補修を試みる。

指先で溶接もどきが出来るのであればCoodだ!
慣らし運転後が楽しみだ!
パテ塗から24hr以上、十分に硬化したので、心臓(Head)を元のエンジンにお返しして、再組立て、同じ作業を何回もやっているので仕上がりは早い!

早速試運転、一発始動!拝借していた心臓の時より、調子が良い!
毎日1hr慣らし運転してパテの様子を見てみようと思う・・・
同時にニコイチの2GMも心臓を戻して試運転、問題はない・・。
2回目の試運転、1Hr回した後、ミキシングエルボーを外してエキマニを触診、問題ない!
これから毎日慣らし運転してみよう!
2GM20のパーツがYanmarから届いたので、最終組み立て開始・・・
大切なHead部分は、2000番で磨き、新しいValveを取り付けValveコンパウンドで擦り合わせ・・

Valve Stemも新しく交換して、組み立て、エンジンに乗せる・・
オイルと燃料を注入して、エア抜き後、噴射タイミングを点検、噴射ポンプも正常だ!
いよいよ今日はオルタネーターと配線を取り付けていよいよ試運転・・ワクワクする!!
ところが・・・・!?
あれほど錆が酷く、再生をあきらめかけたのだが、見違えるほど新品のように!!

気持が高ぶるのを抑えてセルを押すが反応なし、スターターかと、降ろしてTestするが正常!
長い配線の端子を接点クリーナーで洗浄して、セルは正常に持ったが・・・・
点火しない・・・・・!?
燃料系統かと・・・インジェクションバルブの噴射Testまで正常

ここまでやったが状況は変わらず・・・
一晩頭を冷やして一から見直そう!、いやこの2GMも一晩寝かせてみよう!?
長年仮死状態だったのが、いきなり目覚めるのも理に合わない・・・
点火しない最後の要因は圧縮不足か??
他の2台の2GMを手回しすると、違いが分かった!
朝不燃ごみに出した金屑の中から、取り外したピストンリングを探し出し、ノギスで計ったら・・・なんとオーバーサイズのリングだった!
新しいリングはスタンダードサイズなので、これでは圧縮圧力は低下する!
直ぐにYanmarに発注したが、在庫切れ、3月末に生産するとのことなのでしばらくはピストンを外して待機しよう!

ピストンを抜くにはオイルパンを取り外す、エンジン本体を斜めにして、オイルは直接廃油キットに・・・・
初期型の2GMは今日も1Hr慣らし運転、順調だ!
Holts耐熱700℃溶接パテは信頼できそうだ!仕上がりはすこぶる好調!!
そろそろ持ち主にお返ししよう!
小物パーツを用意しておくと何かと便利です!

右から、大小ホースクランプ・大小ゴムキャップ
左から、銅パッキン・O-Ring:燃料やオイル漏れが解消する。
来週はまたまた、トラブルを抱えた2GM20が搬送される、週末はSailingを楽しみたいので受け入れ準備をして、温泉にでも行こう!!
エンジンの手術台と試運転キットを準備した。

来週はどんな容態のエンジンが乗るのだろう!!
