湯浅の化石(5)
手前の自動車は自然博物館のものです。
3月の19日(日)「巨大アンモナイトをさがせ!!」というキャッチフレーズで県立自然博物館が主催して湯浅・栖原での化石発掘の野外活動が行われました。私も発掘している様子を覗きに行ってみました。この現場は前にも記しましたが最近ずっとショベルカーなどで山を引っかいて埋め立て用の土砂を掘り出す仕事をされていないので、以前に比べて化石を見つけるのが難しくなっています。そこで化石発掘に来る人がハンマーとタガネなどを使ってこつこつと岩を砕いて掘り出しているのです。この湯浅・栖原(矢田池)の化石発掘現場では、それでも何らかの化石を子どもたちでも発見できるので、こうして一年おきに(白木海岸と交互に)活動を組まれているのだと思います。
写真でも分かると思いますが、現場は「下の段」と右の坂を登ってまるで二階のようになった「上の段」に分かれています。「下の段」は、今はもう青味がかった硬い岩が中心に残って掘り出しにくくなっています。
「上の段」の場所は茶色がかった比較的やわらかい岩なので、金づちでたたいて割りやすく化石も分離しやすいです。
「上の段」で化石を探す子どもたちや保護者のみなさん
私はこの湯浅の化石発掘現場に通い始めて4,5年になりますが、初めの頃、この「上の段」で30cmはある巨大アンモナイトの欠片を発見して持ち帰る人を見ました。かなり風化していたのですが、思わず「残りの欠片はありませんでしたか」と声をかけたのを覚えています。今から思えば写真を撮らせていただいたらよかったと反省していますが、ただただアンモナイトがあるということと、その大きさに感動してしまったのを記憶しています。

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