湯浅の化石(6)
青っぽい硬い石を割ると左の小さな破片がはずれ、白い貝の化石が顔を見せました。
握りこぶしぐらいの石であれば、さらに小さく割って化石が含まれていないか調べます。石の中に植物の破片や貝の一部でも見られる、要するに生物の痕跡が感じられるとある程度のしっかりした化石が出る可能性があります。化石が含まれているとその部分の接着力が弱くなっているためか、大方は化石のところで割れるのです。しかし、往往にして化石が吹っ飛んでしまったり、大事なところで割れてしまって悔しい思いをすることが多いのです。
この日私は発掘の様子を写真に撮りながら、少しばかり化石探しをして見ました。
手袋をした左手の手の平に青味がかった硬い石を拾ってかなづちでたたいて割って見ると、小さな二枚貝(部分)が出てきました。この硬い石の中では風化があまり進んでいないので貝のカルシウムの白さが残っていることが多いです。ルーペで詳しく見てみると表面の強い放射肋が目立ちます。それに肋の間に弱い二次肋が見られることから、モノティス・オコティカという二枚貝に近いように思いました。
同じ種類の二枚貝ではないだろうか。上部の場所で風化が進んだ岩です。外型印象化石。
化石発掘の資料をいただいており、そこに湯浅の地図が載せられていましたのでここに載せておきます。なお、白木海岸の化石発掘の場所を書き込んでおきましたので一緒にご覧下さい。
湯浅・栖原(矢田)の化石発掘の場所は、湯浅の町の北にある山の、北斜面にあります。

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