長石
正長石(氷長石) 山梨県塩山市平沢(産)
花崗岩を見ると、主成分の透明に近い石英と長石(ピンク色のカリ長石、白い斜長石)、それに10パーセントほどの有色鉱物(黒雲母など)を確かめることが出来ます。この長石は、成分の違いによって多くの種類がありました。
大きく分けてカリ長石のグループと斜長石のグループに分かれるようです。主なものに
カリ長石の仲間には正長石(K)AlSi3O8、微斜長石(K)AlSi3O8、サニデン(K,Na)AlSi3O8
微斜長石 岐阜県中津川市蛭川田原(産)
サニデン 和歌山県東牟婁郡大地町大地(産)
斜長石の仲間には、曹長石(Na)AlSi3O8、灰長石(Ca)AlSi3O8 などがあります。
曹長石 埼玉県秩父市浦山広河原
長石を含まない岩石はほとんどないといわれるほど、地殻中に普遍的に存在する鉱物で、もっとも存在量が多いのです。長石は固溶体であり、化学組成は連続的に変化します。
また、長石は、熱水作用を受けると、水和作用によって、絹雲母・カオリナイト・時に沸石類を生成するそうです。カオリナイトは、花崗岩などの風化でもできます。そして、陶磁器の原料をはじめ、製紙、ゴム、医薬用にも使われています。
※ 月長石(ムーンストーン) カリウムとナトリウムを主成分とする長石のうち、青白い閃光を放つものをいいます。みがいて宝石になります。
※ アマゾナイト(天河石) 花崗岩ペグマタイト中に見られる青緑色をしたカリ長石の一種で、わずかな鉛が入っていることで色がつき、きれいなものは 装飾品として利用されているそうです。

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