虫喰岩
虫喰岩の全景
古座川町の役場のところを右折して少し進んでいくと、岩肌をみせる山の斜面が見えてきました。道のすぐそばにあり、静かな村のなかだけに蜂の巣状の穴が無数にあいた高さが60mほどある奇岩がいっそう際立って見えました。これが国指定の天然記念物「虫喰岩」でした。
蜂の巣状に穴があいている様子 どうしてこのような形になるのか謎だそうです
熊野の「鬼ヶ城」や「獅子岩」と同じ熊野酸性岩(火成岩)で、先に記した「一枚岩」に連なる「弧状岩脈」に属して「石英粗面岩」や「凝灰岩」などの表現が見られますが、流紋岩の仲間なのです。
「鬼ヶ城」などと違って海岸から離れたところでいったい何によって浸食を受けたのでしょうか。波や流水でないとしたら風雨や温度変化による浸食や風化によるものなのでしょうか。謎が深まります。
岩肌を観察すると、細かい粒の石英が表面に浮き出ています。これが風の力で吹き飛ばされて、それが岩肌を削るということを繰り返しているのでしょうか。

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