紀ノ川の石ころ(7) 『和泉砂岩』
紀ノ川の石ころには砂岩が多いです。その源は和泉山脈から転がり出た和泉砂岩だと思われます.和泉山脈は和泉層群とよばれる堆積岩からできた地層です。中生代白亜紀の後期(7000万年前)に、海底に堆積した砂岩、泥岩、礫岩、凝灰岩からできています。
以前から気になっていたのですが、岩出の根来寺近くの山肌が削られて赤茶けて見えていたので、和泉砂岩を観察できるチャンスと思い、行ってみました。ちょうど風吹峠入り口の東側の山肌が、地層を剥き出しにしていました.少し奥に行くと甲子園がすっぽり入るくらいの空間がつくられていて、中心にプラントが据えられてガラガラと音を立てて大きい砂岩を砕いていました.硬い砂岩が目当てのようです。そして、ベルトコンベアで運ばれながら、いくつかの大きさの石に分けられて、次々とダンプカーで積み出されています。
その広い空間に立つと砂岩の地層に圧倒されます。地層の傾斜は、西か北西の方を上にして45度から60度くらいになっているようです。砂岩と黒っぽい泥岩が互層になっていているところが多いのですが、泥岩はボロボロに壊れやすく、その粉々になった泥岩だけをダンプカーに積んでもっと山の上部に運んで捨てていました。

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