中生代という地質年代は、今から2億4500万年前から6500万年前までで、三畳紀、ジュラ紀、白亜紀という三つの時代に分けられています。いうまでもなく恐竜やアンモナイトなどが栄えた時代で、白亜紀(1億4600万年前から6500万年前まで)の終わり、即ち今から6500万年前に滅んでしまったそんな時代です。隕石が地球に衝突して急激な環境の変化をもたらして、それらが滅亡したという説が有力ですが。
地質年代に対して、「今から〇〇万年前」という表し方は絶対年代といわれ、岩石に含まれる放射性物質を測定することによってはっきりした年代まで分かるようになっているようです。
湯浅町矢田は有田層に属していて、時代は白亜紀前期・バレミアン期にあたります。バレミアン期とは、白亜紀をべリアシアン、バランギニアン、・・・アーストリヒチアンという12階に生層序区分されていて、その四番目(1億3200万年前から1億2500万年前)に当たります。
矢田で見つけたアンモナイトは、三個になりますがどれも完全な形でなく、巻きの側面のじゃばらのような細かい肋(ろく)あるいは条線ははっきり見られます。
図鑑によると、矢田のアンモナイトは二種類見られ、まず「シャスティクリオセラス・ニッポニカム」で、側面と腹面がほぼ平らで,各肋の腹側縁にいぼがあるという特徴を持っています。もうひとつは「パラクリオセラス・エレガンス」に近縁の種で、保存の良い場合には、肋上のいぼの上に棘があるそうです。どちらも巻きが密巻きであったり、巻きがほどけかかったりしているといわれています。
図鑑の写真から、私の見つけたアンモナイトは「シャスティクリオセラス・ニッポニカム」に近いと思われるのですが確定できません。側面や腹面にあるといういぼ、あるいは突起は保存状態が良くないためだろうか剥がれてしまって見られません。
湯浅の矢田でもう少し完全に近いアンモナイトと出会いたいなという気持ちが強くなりました。

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