晴れはれ日記

今日もどこかで暮らしてる。

ごあいさつ

　　　　　　　　「雪吊りラブ」を＠nifty:デイリーポータルＺのお題DE道場（2010年2月26日号）に載せていただきました！ありがとうございます。よろしければ、前回採用の「トロッコで行こう！」「バス停をめぐる冒険　挫折篇」「スズメのおふろ」「アルミを溶かそう」「雪を飲む」「50%を目指す」「路面電車を追いかけて」もごらんください。

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2005/10/7

「路面電車を追いかけて」　　全体

↑　こいつを追いかけたい

オマージュとかいうわけでなく、
純粋に電車を追いかけたい。自転車で。

市電に乗るのも楽しいけど、
乗ってしまうと外観が見られないし、
好きなところで止まれない。

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愛車のトム。16型だから。

富山に引っ越して、
市内に路面電車が走るのを見て嬉しかった。
路面電車の走る街なんて、好印象。
さっそく休日に乗ってみた。

ゴトゴトのろのろ。

路面電車は
南富山駅より大学前までの20駅を約40分で走る。
路線距離は6.4キロ。
市電と呼ばれているけど、
実際は富山地方鉄道という民間会社が経営している。

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１本の路線のように見えるが、
南富山～富山駅前
南富山～大学前
の２種類の電車が走っていて、
料金は小人100円、大人200円。

僕は初めて市電に乗ったとき、
大学前まで行くつもりだった。
なぜか県庁前で終点だ、と言われる。

ええー、大学前まで行かない！？

なんだ、片道200円のはずなのに
乗り換えたら、倍の400円の運賃になるじゃん。

がっくりする僕に
女性運転手は、次の電車に乗れ、と言う。

「料金はいいですよ。」

耳を疑う。

いいんですか？と聞くと、
大学前まで行くんだったらいいですよ
次の電車で払ってください、だって。

すごく良い会社。

ちなみに県庁前が終点なのは試験運転だったらしく、
その後は見ない。
レアだったかも。

ちなみに
富山港線が路面電車化（2006年4月予定）され
現在の市電とつながるらしい。
新型車両の導入も予定されているので、
この味のある外見を見られるのも
あとわずかかもしれない。

というわけで、快晴の空のもと
始発の南富山駅へ、自転車を走らす。

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じみ。
僕が着いた時間は午後２時を少し回っていた。
客は誰もいない。
タクシーの運ちゃんたちが退屈そうに待っている。

この駅で富山地鉄の不二越・上滝線に乗り換え可能。
さらに岩峅寺で立山線に乗り換えれば、
富山の誇る観光地、立山まで行くことができる。

下の写真の左奥に見えるのが、地鉄のプラットフォーム。
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それでは大学前へゴー。
自転車だけど。

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↑　柵の向こうを並走する黄色と緑の電車が、地鉄。

予想できたけど、
写真を撮るのに手間取り、あっさり置いていかれた。
必死でこぐも、信号に邪魔される。
というわけで、線路沿いに走ろう。
次の電車が来るだろうし。

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きたきた。今度は黄色だ。

市電の色はいろいろある。
文頭の写真のものがスタンダードらしい。
ラッピング・カーというのか、
広告主の企業カラーで全身染まった
黄色やら、ピンクやら、
ポカリ色（青）のも走っている。

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これがピンク。

このあたりは、複線だ。
安野屋駅までは複線で、
そこから橋を渡って大学前までは単線になる。

線路は西町、荒町と繁華街を抜けて富山駅へ。
駅前ともなると、停留所に人が待っている。

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↓　さびしいと評判の富山駅はこんな感じ。
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なんだ、駅ビルあるじゃん。
と思うのは目の錯覚。
駅舎は2階建てで、1階改札、2階みやげ物店。
奥に見えるビルは北口の企業ビルだ。

この眺めも間もなく一新するだろう。
2014年（予定）に北陸新幹線が開業するのだ。
駅ビルが新設され、改札は2階になるらしい。

僕が富山にいるうちに実現するかなぁ、新幹線。
じわじわ先延ばしになってるのが気になる。
採算の合わない路線みたいだし。

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そして市電は丸の内（！）を通り、
右折して神通川にむかう。
写真左奥に小さく見えるのが、富山城址。
橋からは単線だ。

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富山大橋はけっこう怖い。
狭いし、古いし、欄干低いし。
交通量は多いし。
市電やバスなど大型車が走ると橋が揺れている。

狭い歩道を自転車で走ると、向こうから人が来る。
欄干側によけると、風の強い日なんて、
あおられて川に落ちるんじゃないかと思う。
車道側によけても轢かれそうだ。

この橋も架け替える計画があるらしい。
いろいろ景色が変わるんだな。

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景色いいけど、欄干低くて不安だ､､､。

路面電車が道路の真ん中を走るので、
右折車は線路を横切らなければならない。

狭い道路なので右折レーンはない。
後続の車に遠慮して、
線路を踏んで、右折のタイミングを待つ。
もちろん、電車が来てない事を確認して。

しかし右折のタイミングはなかなか来ない。
そして、目を前方にむけると、市電が！
くーるー、きっと来るー。

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↑　だめだよ、来てるってば。

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ほーら、どうすんのさ。

市電の運転手は優しい。
プオ、と小さくクラクションを鳴らし、
どうにかしろ、と合図してくる。

広島から来た知人が言うには
広島の市電だとああいうわけにはいかない、と。
プアプアプアプアプア！！！
動けないのを知っていて、鳴らすんだ、
と苦々しく言う。
仁義なき戦いが繰り広げられるらしい。

でも、運転手が優しくても、気まずさは消えない。
乗客の冷たい目も気になる。
線路を踏んで待つのが間違ってるんだよね、
分かってるんだ、ごめん。
心の中で詫びつつ、車間を待つ。

フロントで鉢合わせならまだしも、
同じ方向に進む市電が、後方から来るのは
気づきにくい。
反対車線に気をとられているからだ。
僕も一度ヒヤリとした。

実際に事故も起こっている。

市電自体が右折や左折をする交差点は
明らかに危険だ。
そういう交差点には、市電専用の信号がついている。

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↑　見づらいけど、右が車用、左が市電用

富山大橋を渡ると、ゴールは近い。
進行方向、左に緑がこんもり見えてくる。
運動公園と大学の緑だ。

そして突然旅は終わる。

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これが終点。

終点は道のど真ん中。
市電はしばらく時間調整の停車をしたのち、
学生たちを乗せて
来た道をコトコト引き返して行く。
ごくろうさま。

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もうこの先に線路はないんだね､､､。

さあ、また電車を追って家に帰ろう。

次は写真を撮らずに、電車を追いかけてみたい。
けっこういい勝負できそうだ。

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すがすがしい青空。

投稿者: かえる

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この記事へのコメント一覧

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投稿者：かえる

2006/2/24 19：43

コメントありがとうございます。
終点の写真、確かに歩道橋です。
よくご存知ですね！

富山博覧会（1992）にいらしたんですかー。
以前にも、
富山に住んでます、と自己紹介したら、
富山博覧会に行ったよ、と応じられ、
は？　と聞き返したことがありました。
当時はまだ富山に来ていなかったので、
そのような華々しい催しがあったとは知りませんでした。
行ってみたかったです。

投稿者：aatw

2006/2/23 3：33

いやー懐かしい。
富山博覧会以来だなぁ。
終点の写真、歩道橋でしょ。
歩道橋の脇に降雪センサーがあって
ああ、雪国だ…と感動しました。

投稿者：かえる

2005/10/30 18：57

コメントありがとうございます。
そうなんです、僕も気になってるんですよね。あの名称。
ちなみに、そこそこ人気のボーリング場です。

投稿者：mono

2005/10/29 16：16

DPZから来ました。
とても爽やかで郷愁を誘う良い企画なのに、私の目は路線図右上の「ゴールデンボール」という言葉に釘付けでした…
もっと名前を考えたらいいのに…