さて、前回、前々回とLow-eガラスの記事を書いてきましたが、実際、東側・北側にもLow-eガラスを入れたいと考えた時、直面するのが、遮熱タイプがいいのか?断熱タイプがいいのか?という問題です。
私もかなり研究しましたが、これがよく分からない。
専門家のガラス屋さんに聞いても、「断熱性を重視するなら断熱Low-eガラスがベターですよ。」との回答
これって、おかしくないですか?
ネットでどこのデータを見ても、断熱性能は遮熱Low-eガラスの方が同等か上
注)断熱性能は、ガラスの熱貫流率で考えています。
【断熱Low-eガラス】
【遮熱Low-eガラス】
遮熱・断熱という名称に惑わされてしまいますが、遮熱タイプも断熱性能に優れています。
誤解をなくすためには遮熱タイプも遮熱断熱Low-eガラスと呼ぶのが好ましい。
であれば、北側・西側は、遮熱断熱Low-eガラスで問題なしということになります。
特に鹿児島では、6月〜7月頃の西日は北側窓からもかなり入ってきますから、
東側についても、冬の朝日を取り込んだところで、部屋を暖める程の効果はないだろうし、夏の朝日は結構、日射熱が強そうと考えると、これも遮熱Low-eガラスの方が適していそうです。
あと、南側に関しては、夏の遮熱を優先するか、冬の日射の取込みを優先するかの選択となります。
で、私なりの結論
寒冷地:南側=断熱Low-eガラス、東・西・北=遮熱断熱Low-eガラス
温暖地:東西南北=遮熱断熱Low-eガラス
ただし、この場合、暖房に関しては工夫が必要です。寒がりの方は南側を断熱Low-eガラスにして、軒を深くしたり、簾を掛けたりして対応するという方法も考えていいでしょう。
とにかく、南側を遮熱断熱Low-eガラスにした場合、外は暖かい日差しでも家の中は寒々となりますので要注意です。
ここ鹿児島では、夏の太陽の日射角度は高いですが、アスファルトや隣家の屋根のからの照返しが強烈なので、Low-eガラスと言えば遮熱断熱Low-eガラスしかないという感覚です。
しかし、冬の陽だまり感を求めて南面だけ断熱Low-eという選択はあっていいと思います。
あと、強化ガラスとの兼ね合いもあります。
強化ガラスは一見、外側につけるべきと考えがちですが、実は内側が正解
これは、家庭内での転倒事故の際の危険防止という意味合いからなんです。
内側がLow-eガラスで外が強化ガラスでは、転倒の際、大けがの原因になってしまいます。
吹き抜けに面しているベランダのガラスは、危険防止からベランダ側に強化ガラスが正解
そう考えると我が家は、東面のべランダのみ断熱Low-eで、その他は全部遮熱Low-eということになりそうです。
ところで、Low-eガラスと普通のペアガラスの併用を考えていらっしゃる方
全部、Low-eガラスにした方がいいですよ。
新築時なら、全部のサッシをLow-eガラスにしても10数万円の上積みで済むはずです。
気密性が高ければ高いほど、ペアガラスからの冷気(コールドドラフト現象)が気になってきます。
(気密性が低い家なら、コールドドラフト現象を隙間風と勘違いして気付かないこともありますが、)
西・南面だけをLow-eガラスにした場合との差額は数万円。数万円の差ならいつか暖房費で元が取れますし、何より快適性が違います。
X地域でLow-eガラスとペアガラスを併用した私の経験からのアドバイスです。
我が家では、今回の計画を「Q値改善計画」と銘打って敢行したいと考えています。
しかし、見積り金額が、、、(涙) どうなりますか、結末をお楽しみに!
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ガンにも負けず高気密・高断熱の家づくり日記

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