石油と試掘
2012/7/8 | 投稿者: mayfirst
「メタンハイドレートは夢の新エネルギー」という報道がされる一方で、「メタンガスは二酸化炭素よりたちの悪い温室効果ガス」という報道はあまり聞かないと思うmayfirstですこんばんは。何事も一面的な見方はするべきではない、ということでしょうかね。
県内にシェールオイル、国内初の試験生産へ 鮎川油ガス田で実験(さきがけon The Web)
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20120707a
>しかし、近年、水圧で岩盤を割り採油する方法が米国などで確立され、
シェールオイルも水圧破砕法で採掘するのですか。あんまりいいイメージを持てないんですよねこの方法。
水圧破砕法は地下深くの岩盤までパイプを通して高圧の水を送り込み、岩盤に割れ目を作って原油やガスの通り道を作るという採掘法。実際は割れ目を作ると言うより、地下の層をミキサーにかけるようにぐちゃぐちゃにかき混ぜるというのがイメージとしては近いようです。北米ではシェールガスの採掘に多用されています。
でもって、この方法は環境への悪影響が問題視されてもいるんですな。
具体的には、
・パイプで岩盤に送り込む水には、パイプの保護や採掘の効率を上げるための化学物質が含まれている(一説によれば100種以上とも)
・送り込んだ水はのちに回収されるが、実は回収される水の量は地下に送り込んだ量の半分程度しかない。残りは地下に浸みこんでしまい、地下水を汚染する懸念がある。
・前述のとおり水圧破砕法は地下層をぐちゃぐちゃに破砕するので、天然ガスの一部が地下水に浸み出してしまう懸念もある。
そんなわけで、実際ガス田の近くに住む住人に健康被害が出ていたりしているわけです。
ただ、北米のガス田に関して言えば、回収した化学物質まみれの廃水の処理方法にも問題があるような気がしますが。大きなプールの中に廃水を溜めて蒸発させるとか(もちろん廃水に含まれる化学物質も一緒に気化します)、あまりに馬鹿すぎてあいた口がふさがりません。そりゃコストはかからないだろうけどさ……
とはいえ、水圧破砕法を使うと決まったわけでもないし、そもそもまだ研究段階で商業化されるかどうかも分からないのですけどね。つかみに書いたとおり何事も一面的な見方はよくないということで、今回はちょいとネガティブな視点で書いてみた次第。
県内にシェールオイル、国内初の試験生産へ 鮎川油ガス田で実験(さきがけon The Web)
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20120707a
>しかし、近年、水圧で岩盤を割り採油する方法が米国などで確立され、
シェールオイルも水圧破砕法で採掘するのですか。あんまりいいイメージを持てないんですよねこの方法。
水圧破砕法は地下深くの岩盤までパイプを通して高圧の水を送り込み、岩盤に割れ目を作って原油やガスの通り道を作るという採掘法。実際は割れ目を作ると言うより、地下の層をミキサーにかけるようにぐちゃぐちゃにかき混ぜるというのがイメージとしては近いようです。北米ではシェールガスの採掘に多用されています。
でもって、この方法は環境への悪影響が問題視されてもいるんですな。
具体的には、
・パイプで岩盤に送り込む水には、パイプの保護や採掘の効率を上げるための化学物質が含まれている(一説によれば100種以上とも)
・送り込んだ水はのちに回収されるが、実は回収される水の量は地下に送り込んだ量の半分程度しかない。残りは地下に浸みこんでしまい、地下水を汚染する懸念がある。
・前述のとおり水圧破砕法は地下層をぐちゃぐちゃに破砕するので、天然ガスの一部が地下水に浸み出してしまう懸念もある。
そんなわけで、実際ガス田の近くに住む住人に健康被害が出ていたりしているわけです。
ただ、北米のガス田に関して言えば、回収した化学物質まみれの廃水の処理方法にも問題があるような気がしますが。大きなプールの中に廃水を溜めて蒸発させるとか(もちろん廃水に含まれる化学物質も一緒に気化します)、あまりに馬鹿すぎてあいた口がふさがりません。そりゃコストはかからないだろうけどさ……
とはいえ、水圧破砕法を使うと決まったわけでもないし、そもそもまだ研究段階で商業化されるかどうかも分からないのですけどね。つかみに書いたとおり何事も一面的な見方はよくないということで、今回はちょいとネガティブな視点で書いてみた次第。