宇宙人と帰還

2006/11/30 | 投稿者: mayfirst

 お絹ちゃん、かむば〜っく


 読んだ本レビュー
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 『彼女は帰星子女4』
 著:上野遊 メディアワークス電撃文庫

 シリーズ完結。
 前回の誘拐騒動は、絹を護衛する情報局の自作自演―予算獲得のデモンストレーションでした。ですが、そんなことを知らない絹は、自分の存在が周囲の人たち―とりわけ望を危険にさらしていると思い込み、地球を離れ、生まれ故郷であるトリオン船団に帰還する決意をします。
 一方、自作自演の誘拐劇を強引に押し進めた草葉局次長の手法を巡って、情報局内部でも火種がくすぶり始めます。一部の局員たちが、情報局を正しい方向へ軌道修正するために、局次長の失脚をもくろんで絹を取り戻そうと謀反を起こすのです。そして謀反組と望たちは手を組み、絹を迎えに来た宇宙船が着陸している自衛隊基地に突入を図るのですが……
 意外に思った点がふたつ。ひとつ目はこの手のライトノベルにしては望や大樹ら高校生が普通な能力しか持ち合わせていなかったこと。彼らも絹を連れ戻そうとあれこれ行動するのですが、物語の中盤で情報局謀反組と接触するまではあまり成果を上げられません。
 もうひとつは、対立の構図。『高校生(主人公)vs大人』ではなく『大人vs大人(プラス高校生)』という構図になっています。最後の絹の説得などはむろん望の役割なのですが、そこに至るまでの道のりでは言わばほとんどサブキャラ扱い。星野や弥生ら情報局員の活躍が目立っていました。
 で、最後はまあ定番どおりの大団円。望が「好きだ」と告白した後も二人の間にラブラブさがほとんど演出されないのは好印象でした。恋人というより家族という関係ですね。
 あと、少し気になるのは星野以外の情報局謀反組の面々。星野の後日談は語られたのですが、他の人たち―弥生や准尉さんなど―は全然触れられていないんですよね。普通に考えれば何らかの処分を受けているはずですが……願わくば、彼ら彼女らにも星野と同じく“きっつい”処分を下されていて欲しいものです。



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