過日、亡父母の残した書籍類を整理していたおり、かなり古い時代のアルバムを見つけた。女学校の卒業アルバムであり、予科練の卒業アルバム、そして私が生まれる頃の写真の数々が一部は虫食いで酷い状態ではあるが、父母の若かりし時代の風景や人々が写っていた。
昨日ASCCの掲示板にも公開した越戸のカギ突堤の写真は、アルバムに貼ってある前後の写真から私がまだ生まれていない時代の写真であった。
ほんの小さな9cm×6cmサイズのモノクロ写真だったがスキャナーにかけてPC画面で覗いてみると驚いた。波の高さ、突堤上の係留柱、浜に揚げられたいにしえの漁船等々が浮かび上がっていた。
波の高さは堤防との比較で、かなりの波高と見て取れる。浜によせる足の長い波長と東寄りからのうねりは台風通過後を現している。
その時、親父は何を思い、どんなカメラを構えていたのかは今ではもう知る由もない。当時の親父は戦後の経済成長期の波にのり結構羽振りが良かったはずゆえ、そこそこのカメラを持っていたような気がする。そしてかなりの枚数の写真がアルバム以外にも残されていた。
カメラについては親父の口からは何も語られることはなかったが、私が高校卒業した後、貯めたお金でミノルタのレンジファインダーカメラを買ったとき「なかなか良く写るカメラだな・・」そして20年近く昔に初めてキャノンの一眼レフカメラを買ったときは「良いカメラだな・・・」と言った言葉を思い出す。

上写真撮影位置より西方面に向けて−と思われる

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