2009/11/6

貴方に秘め事  独りゴト



はぁ、と盛大に溜息をついてみる

きっとそうすることで彼が振り向くだろうと思ったから


「なんだよ、八戒。おっかない溜息なんかついちゃって」


ほら、案の定振り向いてくれたでしょ。

正直楽で助かってますよ・・・・・・なんてね


「おっかないって貴方失礼ですねー。
 誰のせいでそんなおっかない溜息を付いてると思ってんですか」


「はっ、俺お前怒らすようなことなにもしてねーよ?」


またこの人は。

そんなこといっちゃうんですか、全く。一体どういう神経してるんだか


「へぇーそういうこと言っていいんですかね?
 んじゃぁ、なんですか。人の本棚勝手に壊して挙句の果てに
 その上に乗って跡形もなく踏みたくったくせにそれは何もしてない、に入るんでしょうか」


「だ、だからっそれはあいつが喧嘩吹っ掛けてきたからでー」

「へぇ・・・・それはあくまで相手のせいなんですね?」


そこまで言って本日二回目の盛大な溜息をつく

もう、こっちの身にもなってみろってもんですよ


「あーあの本すきだったのに」


思わず心の中に溜まってたことが口から零れ落ちてしまった


その呟きを聞いていた悟浄が何か感じとったのであろうか

ひたすら横で「ごめんなさい・・・」を連打。



その様子があまりにも面白かったもので(滑稽なんておもってないですよ?)

つい思わずぷぷっと笑みが溢れ落ちてしまって......

そんな様子を見た悟浄さんは今度は悪態をつけてきた






でも、今のこの普通の生活が存在してるのは

今目の前でブツブツ言っている彼のお陰であって。

そんなことを考えてると

つい先程まで怒っていたことさえ忘れてしまう

いつからこんな平凡な生活を送れるようになったのだろう

精神的にも。



「ほら、文句言ってる暇があったらさっさと
本棚を直して下さい、貴方そういうの得意でしょ」


確かに花喃の事で時々胸が苦しくなったり

自分の存在があやふやになったり

自虐的、感傷的になったりすることもある


でも僕は過去も未来もない人間じゃありませんから

少しずつでも変わってるんです


それを教えてくれたのも、貴方。


なんだかんだで貴方はすごい人です

僕は貴方に感謝しなくてはなりませんね

まぁでもさっき壊されたのは

まだまだ根に持ってるので、今は言ってあげません

気が向いて僕がもっと素直になることが

出来たなら。

いってあげますよ


「おーい、八戒。これでいいかー?」


「今からそっちに向かいます」






(・・・・・・悟浄、ありがとうございます・・・・)







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後書き

この二人はこういう感じがいいです

ちょっと腐れ縁的な?

雰囲気でお互いわかっちゃう感じ。


もう本当にお目汚し失礼しました





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