今日、仕事の関係で会社の仲間と外出しました。
お昼をどうするかと聞いてみたところ、美味しいところがあると
いうので、ついて行きました。

この巨大な塀の向こうからなにやらいい匂いがしてきます。
塀の外からはまるで想像がつきませんでしたが、一歩足を踏み入れると

中は、小さなテナントが何処までも続く、商店街。
モロッコではスークと呼ばれています。スークとは、このようにテナント
が集まった市場の事を言うようです。

ライトを取り扱うお店、洋服や靴を取り扱うお店、ナッツやオリーブ・・
いろいろなものが溢れています。
このスークではスペインから仕入れた食料品もたくさん売っているそう
です。

電気屋さんでは最新型の電化製品、携帯電話のお店では数え切れない
くらいの携帯電話。カーナビも置いてありました。
暫く中へ入ると、また塀の外に漂っていたいい匂いがしてきました。
と、奥にちいさなテナントにテーブルが3〜4台置いてあるレストラン
につきました。

「こういう家庭的なお店が中々うまいんだよ」と言いながら会社の仲間
がテーブルに合席します。イスはビニルのカバーがとれて、ベニヤ板が
むき出しになっています。私も、その隣のやはりベニヤ板が剥がれかけた
イスに座ります。
他のテーブルは全て満席でした。
ここから先は、写真を撮る雰囲気ではなかったので、想像力を働かせて
読んで下さい。
仲間がなにやら注文すると、ハエがブンブン飛び回るそのテーブルに、
緑色のトロリとしたスープが運ばれてきました。オリーブオイルが
たっぷり浮いています。
その器はあちこち割れていて、そこに無造作にスプーンが突っ込んで
あります。
私の向かい側には、真っ黒な顔が真っ白な髭で覆われたおじいさんが
座っていました。仲間と何か話した後、仲間は「ちょっとオリーブを
買ってくる」と席を外しました。
おじいさんは、私のほうをじっと見つめて。
「ジャポネ(日本人)か?」「ウィ(はい)!」・・・・・一人だったら、
危険な雰囲気を感じて、決して来ることが無いだろうなと思っていたので、
この返事が精一杯でした。
ほどなくして、仲間がオリーブのトウガラシ漬けを買ってきました。
それをテーブルに置き、パンを注文します。
外にある、かごのパンがテーブルに置かれると、先ほどのスープにクミン
とトウガラシをダバダバッとかけて、混ぜ、パンにつけて食べ始めました。
私も、同じようにまねをして、一口すすったところ、「うまいっ!」。
クミンの味が緑のスープに溶け込んで、とろりとした食感で喉を通り
過ぎていきます。
「うまいよ! これ!」と大絶賛したら、向いの髭のおじいさん、その隣
のお兄さん、周りの人たちが皆、一斉に親指を立てて「セ・ボン!」
「トレビアン!」と一様に安心したような顔。心なしか、皆笑顔になった
ような気がしました。ジャポネがなんと言うのか心配だったのでしょう。
さらに運ばれてきたのが、アジのから揚げ。日本で言う開きアジのフライ
をから揚げ粉で作ったようなものですが、これも旨かった。
あとで、聞いたらこのスープ、緑色の豆をすり潰してつくったスープで
「Baysar:バイサー」と言うのだそうです。そういえば、その豆、
マルジャンで見たなぁ。
ついでに聞いたら、アジの事は「シェラル」と呼ぶそうです。
一人ではなかなかできない、貴重な経験でした。
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