
午後に訪れたのはバチカン市国。
まずは、バチカン博物館に足を入れてみました。
バチカンは、ローマの中にありながらも立派に独立した一国。
城壁に囲まれたその国は、カトリックの総本山といえる場所です。
日本で「ローマ法王」と呼んでいますが、本来は「ローマ教皇」と呼ぶのが
正しいそうです。
そのローマ教皇が暮らす国がこのバチカン市国なのです。
なお、ここは独立国であるためローマではありません。
この国の財源は、世界中からのカトリック教徒からの寄付や、博物館・美術館
等からの観光収入に依存しているので、当然、ローマパスでは入場できま
せん。

入口から入ると間もなく、中庭にでます。
中庭には、まぁるいモニュメント。
この時は、あまりこの博物館の広さについて深く考えていませんでした。
ま、1〜2時間もあれば、ゆっくりと見ることができるだろう・・・と。
あとで、ガイドブックをじっくり見たら「すべてを丹念に見て回るには
1週間は必要」と書いてありました。

と、どこからかにぎやかな声がきこえると思っていたら、小学生の遠足に
出会いました。
イタリアでも、小学生は黄色い帽子をかぶるのですね。
一生懸命誘導する先生たちの姿が、日本の遠足の光景と重なり、なんだか
とてもほほえましく感じました。

さて、博物館といってもこの施設は「美術館と博物館が合体」したような
もので、展示品のほとんどは歴代の教皇のコレクションなのだそうです。
ネットで調べても、「バチカン博物館」と書いてあるものもあれば。
「バチカン美術館」と書いてあるものもあります。
建物は、20以上ものパートに分かれていて、道案内はあるもののどこから
でも自由に見学できで、「順路」というものがありません。
まずは、私たちはエジプト博物館へ。
博物館の中には、本物のミイラも安置されていて迫力十分。

代理石の彫刻がずらりと並んだ、ピオ・クレメンティーノ美術館。
ずらりとならんだ彫刻は、紀元前1世紀から4世紀前後のものなのだ
そうです。
この時代に、どのようにして・・・どれくらいの歳月をかけて彫った
のでしょう。
その労力は図りしれないものがあります。

こちらは、ラッファエロの間。
ミケランジェロの技法を学び、応用したという絵画は、天井にまで描かれ
その色使いの美しさ、表現の細かさはため息ものです。
25歳のラッファエロが37歳の生涯を遂げるまで、ここで絵を書き続け
さらに、弟子達が4年の歳月をかけて完成させたとの事。

タペストリーの間に飾られていた大きなタペストリー。
システィーナ礼拝堂の壁にかけるために作られた、タペストリーが
飾られています。
編んで作られているのだと思いますが、その細かさに驚きます。

そして、この絵画。
ズズ〜〜ッと、カメラを引いていくと・・・・

一つ二つでは、ありません。
いくつもの絵画が、パズルのように組み合わされています。

さらに、カメラを引くと・・・なんとこれは、廊下の天井に描かれた
フレスコ画でした。
びっしりと描かれた、その絵画は、廊下の端までつながっています。
ライトアップされて、金色色に輝く天井は、誰もが息を飲む光景でしょう。
この廊下・・・実は「地図の間」と呼ばれていて旧世代から想像で絵がかれた
と思われるような、似ても似つかないイタリアの姿が展示されていて、
徐々に完成されて行く様子が見て取れます。

しかも、バチカン博物館は壁や天井だけでなく「床」もすごい。
高価な大理石で埋め込まれた宝石のようなモザイク画・・・・
初日から、大きなコロッセオを見たり、博物館では壁のみならず、床から天井
まで、上下左右360°首を回し続けなくてはならず、ほんとうに目が回って
しまいました。
最後に、カメラ禁止、騒ぐの禁止と表示されているシスティーナ礼拝堂で
しばしミケランジェロの絵を見るころには、もうくたくた。

やっとの出口に到着しました。
螺旋の階段を下りて、外へと通じるのですが目が回った状態でこの螺旋。
どこまで、目が回るのでしょう?
この博物館。今回は、2時間半くらい歩いたでしょうか。
それでも、本当に一つ一つを鑑賞しながらというのは、無理。
長期に滞在できる方は、一日をここで過ごすくらいの気構えで訪れないと
回りきれません。

さて、博物館を出てからバチカン広場の方へ行ってみます。
博物館を回っている最中に、実は雨が降っているのが見えたのですが、
この時点では、空はどんよりとしているものの、幸運にも雨は降っていま
せんでした。

広場から振り返ると、バチカン宮殿が見えます。
ローマ教皇(ローマ法王)が、世界中にメッセージを贈るのは、この宮殿
からなのだなぁ・・・ん〜〜、なんだか感動的。
バチカン宮殿の内部も見学できるようでしたが、その待ち行列たるや
2〜300メートルは並んでいたでしょうか。
もう、夕方だし入場できるのは何時になるか分からないので、ここは
諦めて、次の場所へ。

地下鉄にのって向かった先は、映画「ローマの休日」での撮影現場とも
なっていたスペイン広場。
映画では、アン王女が楽しそうにアイスクリームを食べるシーンが印象
的でした。
そういうこともあって、ご覧ください・・・この人・人・人。
アン王女よろしく、階段に座って記念写真を撮っています。

私たちも、その気分を味わおうと階段に座ってみました。
一番人気のあるポジションは、人だらけでとても座るところなど無く
私たちは、階段の端の方にチョコン。

階段の降りきったところに「舟の噴水」と呼ばれる噴水があります。
かつて、デヴェレ川が1598年に決壊して洪水となった際に、一艘の
小舟がここまで流されてきた事に由来してイタリアの建築家、彫刻家そして
画家でもある、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニという人が、1629年に
作ったものだそうです。
400年近くの間、ここで水を流し続けているのですね。
さて、私たちが宿泊しているホテルは、ここから地下鉄で1駅の
Barberini駅の直ぐ近く。
お腹も空いたので、ホテルへ戻って一段落したところで、前の日に
予約しておいたレストランへ行くことにします。
次回へ続く。
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