前回まで、スペインのボデガの話題をお送りしましたが、スーパー
マーケットで買い物をしていた時、スペインではとてもポピュラーな保存食
「バカリャウ」を見つけたので、買ってきました。
バカリャウとはタラを塩漬けにして、水分を抜いたもの。
同様のものは、名前が少し異なるだけでポルトガルやイタリアでも食べられ
ています。

こちらがそのバカリャウ。
以前にも購入した事がありますが、その時は小さなパッケージに入ったもの
で、どちらかというとお試しサイズ。
私たちは、そこで初めて「恐る恐る」食べてみたのですが、その美味しさに
虜になってしまいました。
以前のバカリャウの記事は
こちらをクリック
その時は、小さな欠けら状のものだったのですが本来のバカリャウはご覧の
ように、一匹丸々を開いて塩漬けにしてあります。
この商品は、きちんとビニールでパックされていますがスーパーの魚屋の
コーナーでは、包装されていない丸裸の塩漬けのタラが、ただ山積み
されていたりします。

袋から出すと、まな板からはみ出すほどの大きさです。
まずは、食べやすい大きさに切る事にしましょう。

以前買ったバカリャウに比べると、とても肉厚です。
そして、かなりきつめに塩で保存されていました。

これは一日かけて塩抜きをせねば。
ボウルに水を張り、数時間ごとに水を取り替えます。
翌日、塩はすっかり抜け、とても美味しそうなタラの切り身になって
いました。
さて、このタラをどのようにして食べようか・・・。
寒くなってきたし、ここらで鍋なんかいいね〜。
と言う事でタラ鍋に決定!

調味料はこちらを使います。。
右から「日本酒・月桂冠」「昆布」「みりん」「塩麹」「昆布だし」
「かつおだし」の6品。
さて、ここで問題です。
この調味料の中から、唯一モロッコで手に入るものは何でしょう?
答えは「月桂冠」。
アルコール禁止の国なのに、なぜか月桂冠が売られています。
不思議ですね。
その他の調味料は全て日本から持ってきたものです。

具材はこちら。
これらは全てスペインで調達してきた食材です。
ネギはモロッコにもありますが、こんなに太くて食べ応えのあるネギには
めったにお目にかかれません。
豆腐もカサブランカまで行けば、中国食材店で売られているらしい
のですが、タンジェでは売られていません。
私はタンジェに住んで4年とちょっとになりますが、生のしいたけや
白菜が売られているのを見たのは5回程・・・。
マッシュルームのように見えるのは、大根の代わりのカブです。

更に、冷凍庫や日本から送った段ボール箱をひっくり返して、鍋に合う
食材を探します。
冷凍庫からは、今年の春に日本に一時帰国した時に買ってきた油揚げ。
半年以上経ってかなり化石化していますが、私達にとってはお宝です。
段ボール箱からは、真空パックのはまぐり、車麩、そして乾燥ごぼう。
モロッコにはごぼうがありませんので、この乾燥ごぼうはとても助かります。
これだけの食材が揃えば、気分は日本。
調味料と具材を全て鍋に入れ、煮込むこと10分。

ジャジャ〜ン、出来上がり〜〜。
今回は、塩麹を使っての「塩麹鍋」にしてみました。
ほんのり昆布だしが効き、はまぐりもいい仕事をしています。
主役のタラも身に弾力が有り、とても美味しい。

鍋といったら日本酒でしょうけれど、今回はせっかくヘレスへ行って
シェリー酒を買ってきたのですから、シェリー酒の中で日本酒に近い味わいの
「Croft」と共に鍋を頂きます。

鍋の〆は、これ。
モロッコと陸続きのスペイン領・セウタの中国食材店で買ったうどんです。
ん?よく見ると袋の上に「nittin noodle」と書いてありますが
日本の「日清ヌードル(nissin noodle)」のパクリ?
うどんを卵でとじて、一滴残らずスープを飲み干しました。
いや〜、心も体も暖まりますなー。
バカリャウが日本食としても美味しく頂けるとは、嬉しい発見です。
それにしても、この鍋一つ作るにしても、モロッコで調達した材料は
日本酒の月桂冠と、色取りの人参だけ。
モロッコで日本食材を揃えるのは、ほんと厳し〜。
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