ある日テレビでやっていたある番組。
「風呂場に富士山の写真を貼ったり、自然のものをおいてみると、リラックス度がいいですよ!」
そうか!と俺は思う。そして、おもむろにゴルフボールと同じくらいの大きさをした木製の玉を、ガムテープで風呂場の天井に貼っていく。
浴槽を洗い終えお湯の蛇口をひねると、俺は一旦風呂場を後にした。
家族での団欒は続く。些細なことで笑い、テレビを見ながら話す。その日は学校のことについて少し話した後、一家三人は石油ストーブの温かさに包まれながらうとうとしていた。
その時、ドカンと、風呂場から爆発音が響く。
ドカーン、バン!と、数回にわたる爆発が起きた。恐怖を感じた俺は、恐る恐る音の方へ向かって歩いていく。拳を握り締め、扉を勢いよく開いたその時、俺の目に映ってきたものは―
風呂の床に落ちた木のボールでした。
あぶねえ。あぶねえよ俺。湯気でガムテの粘着力が負けて落ちてきたみたいで。
浴槽とかにいたら危うく命を落とすところでしたよ、ホント。
見栄えを良くする為にあんな危険なトラップを仕掛けていたとはね。
皆さん、間違っても風呂場の天井にガムテで木のボールを貼り付けるのは止めましょう。
では!

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